[書評]のメルマガ

配信済のメルマガのバックナンバーを見ることができます。また、記事に対するコメントもお待ちしております。
<< [書評]のメルマガ vol.409 | main | [書評]のメルマガvol.411 >>
[書評]のメルマガvol.410
■■-----------------------------------------------------------------
■■ [書評]のメルマガ                2009.5.20.発行
■■                              vol.410
■■  mailmagazine of book reviews[スケールが大きくて、ちょっとヘン号]
■■-----------------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------------------
■コンテンツ
--------------------------------------------------------------------
★「書評で巡る、男の生き様劇場」蕃茄山人
→今回は、男装の麗人の生き様劇場です。

★「どこでも読書」/オオウラウタコ
→アイキュー84とは何か。

★「マキャヴェッリ全集を読む」/朝日山
→今回も大作。この評論読むだけで、間違いなくあなたもマキャベリ通にな
れます。

★「ハタナカリエコの本日和」/畠中理恵子
→今回はお休みの月でーす。

★「こんな本をセンデンしたい」/小林圭司
→今月はお休みの月でーす

★「三ツ星☆☆☆・人情馬鹿の店」/大友 慶
→今回はお休みでーす。
---------------------------------------------------------------------
「書評で巡る、男の生き様劇場」蕃茄山人
 (51)「男装の麗人」を巡る男たちの群像
---------------------------------------------------------------------
『愛新覚羅王女の悲劇 川島芳子の謎』
(太田尚樹著、講談社・各1,995円)

「男の生き様劇場」と連載タイトルを改称したばかりなのに、取り上げる本
が「王女の悲劇」というのもなんでございますが、この王女はただの王女
じゃない。「男装の麗人」と呼ばれた傑物であったのでご容赦いただきたい。
じゃ今月は「男装の生き様劇場」ということで…。

「川島芳子」をご存知だろうか。川島芳子(1907〜1948)は清朝粛
親王の第14王女として生まれ、本名は愛新覚羅顕シ(あいしんかくら けんし)
(シは王ヘンに子)、別名は金璧輝。7歳にして大物大陸浪人・川島浪速の
養女になって来日、日本で成長した。滅亡した清朝の復辟のために日本軍に
協力し、満州国建国に関しスパイとして暗躍。戦後、中華民国政府によって
「漢奸(売国奴)」として訴追され刑死した。そしてその刑死に関しても、
繰り返し「替え玉説」「生存説」が囁かれている。

男装の麗人、皇帝の血筋の王女、美貌の間諜、幻の帝国、昭和史の暗部、生
死のミステリー等々、大衆受けする記号に満ち満ちているので、死後60年
以上経つ現在もつねに人気の高い人物だ。かくいう僕なども「受け大衆」の
一人で、先日、勢いで瀋陽(満州国時代の奉天)まで行ってしまったほどだ
(詳しくはWEBで。「ばんかあん」で検索)。

ドラマ化も多く、近年では真矢みき、黒木メイサ、菊川怜、江角マキコなど
の個性ある女優さんたちが演じてきている。どの方も人気実力ともに兼ね備
えた女優さんたちだが共通して言えるのは、スケールが大きくて華やかで、
ええっと…、ちょっと「ヘン」なこと。そのスケールが大きくて「ヘン」な
ところが「劇場型生涯」、つまり「芝居がかった人生」を生きた芳子にピッ
タリだった。

本もいろいろ出ている。手に入りやすい代表的なものを挙げると、

『男装の麗人・川島芳子伝』(上坂冬子・文春文庫)
『清朝十四王女 川島芳子の生涯』(林えり子・ウェッジ文庫)
『評伝川島芳子 男装のエトランゼ』(寺尾紗穂・文春新書)

どれも面白い。偶然にも(?)すべて女性の著者だ。

そして今日ご紹介する本が、数ある「川島本」の最新刊だ。

太田尚樹著『愛新覚羅王女の悲劇 川島芳子の謎』。

講談社の学芸局の発行で、しかも著者は東海大学の名誉教授。ははぁ、なる
ほど。これまで出版されていた川島芳子の人生に寄り添った本とは一線を画
し、学術的なアプローチの本なのだな、装丁も地味だし…。と思ったら全然
違った。

学術どころか、評論、評伝でもない。かといって小説でもない「ドキュメン
ト・ノベル」。作者の自由な想像力が羽ばたいている。うん、こういうスタ
イルも読みやすくていいなぁ。学者さんが書いたとは思えずテンポもいい。
まるで講談を聞くようないい心持ち。

惹句に曰く、「動乱の満州、中国で暗躍し、「東洋のマタ・ハリ」「男装の
麗人」と称された川島芳子のミステリアスな生涯と死の真相に迫る。」

そう、上でも書いたけど、「川島芳子の死の真相」というのは、なかなかに
魅力的な話題なのだ。先日もテレビで特番をやっていた。論旨は「死刑に
なったのは金で雇われた別人で、本人は長春郊外で別人になりきって生き延
び、1978年に亡くなった」というもの。でも結論から言うと、僕は「ない」
と思う。ロマンとしては生き延びていたら素敵だとは思うけど、満洲の首都
だった長春(新京)の郊外に川島芳子が隠棲して天寿を全うできるほど、プ
ロレタリア文革は、そして紅衛兵は甘かないと思う。

まあ、そのへんはこの著者も慎重で、惹句には「死の真相に迫る」と書いて
あるけど、それほど迫っていない。終章で諸説をクールに紹介するにとど
まっている。

他の川島ものと比べると「男の性(さが)」を掘り下げて書いているってこ
とが特長かな、俗な言い方だけど。(持ちつ持たれつお互いに利用しあった
んだろうけど)芳子みたいな剣呑な女についつい近づいていってしまう悲し
い男の性がよく描けているような気がする。曰く、田中隆吉、山家亨、多田
駿、そして東條英機…。まさに「男の生き様群像」

まぁ言って見れば「どいつもこいつも」なんだけど、芳子を巡る男の中で唯
一かっこよく描かれているのが、笹川良一。ご存知、競艇の胴元にして政財
界の黒幕。戸締り用心、火の用心の人。

これはちょっとかっこいいぞ。良過ぎるくらい。度量の大きな男としての
かっこよさが存分に描かれている。このへんも「ドキュメント・ノベル」の
醍醐味かもしれない。

出尽くした感すらあった川島本だけど、うん、まだしばらくは楽しめそうだ
ね。

蕃茄山人=都内出版関係某社勤務。7月、渋谷イメージフォーラムにて公開
「美代子阿佐ヶ谷気分」で念願の映画デビュー(1.5秒間)。
本の周辺および40キロダイエット術で大評判のサイト『蕃茄庵』を運営。
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/(←引っ越しました。)
---------------------------------------------------------------------
■「どこでも読書」/オオウラウタコ
---------------------------------------------------------------------
村上春樹の新刊の読み方はどうも「アイキュー84」って言うらしいですよ。

とあからさまな嘘でも言い合ってキャッキャッウフフとしてたい祭直前。
なんですが、新しい風邪の流行で、書店で立ち読みしてる場合でもってな
怪しい雲行き。

とはいえ、いざ自宅待機もしくは感染となり、家から出られなくなったら、
食べ物の備蓄はもちろんですが、本、本があるといいですよー、外にも出
ないでずっと本を読んでてもいいなんて夢のよう。と、強く言ってまわり
たい昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

書店というのは世知辛いもので、誰か亡くなれば著作を、事件が起き
れば似た内容の本を、こじつけでもいい、売れれば!と店頭に本を置く
理由を捜すもの。とはいえ、だんだん、飛び道具ばかりに目がいくの
は、多分に性格も関係するようで。今回の新型インフルエンザ発生時、
まず最初に『ホットゾーン』ってあるんだっけ?『感染列島』の原作っ
て?『呪怨』もパンデミックって映画タイトルがついてたから揃えと
く?と口走り、予防法や対応策の本が先ではとたしなめられてしまいま
したが、それはともかく。

パンデミックだからこそ、読んでおきたいとして真っ先に思いついた本
を今回は。


早川文庫『ドゥームズデイ・ブック』。SF作家コニー・ウィリス
のタイムトラベル小説です。

21世紀、時間旅行技術を習得しつつも、歴史研究の徒ぐらいしか使用し
ない世界で一人、14世紀に旅立つ女子学生。現地の暮らしを体験
し未来に戻ることとなっているのだが、ミスが発生しペスト流行真っ最
中の村に降り立ってしまう。また、肝心のオックスフォードは突如出現
した未確認ウィルスのせいで、バタバタと人が倒れて、社会機能マヒ
に。タイムトラベル技師の確保も危うい21世紀の混乱と重苦しく
死の匂い濃い中世で帰れるあての不確かな状態が重なり、緊迫感が続く
上下巻。

疫病流行と迷子。次々に人が死ぬ、心もとない渦中にいるしかなさ。

通常、自分の毎日と重ならない本は読んでもなぁ、と小説、しかも作り
事に率の高いジャンルを敬遠している人にこそ、今、手に取ってもらい
たい。日食とか月食とかみたいに、珍しいからこその神秘体験で、あぁ
なんて面白いものが、と思えるかも。です。

また、万が一、夢中になった場合に備えて、先日文庫となったばかりの
『ドゥームズデイ・ブック』3年後設定の『犬は勘定に入れませ
ん』早川文庫もよかったら。

こちらも、オックスフォード史学科学生の巻き込まれ混乱小説。ですが
前作と違って、死なないし、犬も猫も執事も登場で、安心して楽しく読
める内容。ロンドン空襲の夜とヴィクトリア朝のお嬢さんの暮らしも堪
能できます。もし、ドロシー・セイヤーズやクリスティといったイギリ
スのミステリ小説がお好きでしたら、余計に、いろいろ読んだ楽しみ
が、こんな形になるなんて、とニッコリすることと思います。

といったところで、また。
(オオウラウタコ)
---------------------------------------------------------------------
■「マキャヴェッリ全集を読む」/朝日山
---------------------------------------------------------------------
【マキァヴェッリ全集を読む5】
「ヴァレンティーノ公宮廷からの報告」その1

ヴァレンティーノ公チェーザレ・ボルジア。マキァヴェッリが「君主論」で
高く評価していなければ、この名を知ることなどなかった人が大多数だろう。
日本史上の人物で言えば、楠木正成や真田幸村相当の知名度。マキァヴェッ
リなかりせば、イタリア以外で知られることは、ほとんどなかったはずだ。

で、今回はそのチェーザレ・ボルジアのところにマキァヴェッリが派遣され
た時の使節報告書である。前回同様、そのままあらすじを書いてもわけがわ
からなくなるので、状況から説明。

ピサ問題解決のため、フィレンツェがヴェネツィアにカネ払って軍隊を撤退
させる協定を結んで、フランス王と交渉していた1499年末、教皇アレクサン
ドル六世の息子だったチェーザレは教皇軍総司令としてロマーニャに侵攻。

ロマーニャはフィレンツェの北で、その向こうはヴェネツィアという位置に
ある。教皇はもちろんフランス王の支援も得て、チェーザレは二年ほどでロ
マーニャの大半を制圧する。

もともと東と南は、教皇のお膝元。その教皇に北も取られてしまった。西の
ピサはフィレンツェが嫌いなので、これ幸いとチェーザレを君主と仰いだか
らフィレンツェは四方すべて教皇側の勢力に囲まれてしまった…厳密に四方
向から押さえようとすると、ロマーニャの西のボローニャが残っているが、
細かいことは……w

フィレンツェはピサ問題だけでなく、当然チェーザレの動きも気にしていた。
マキァヴェッリがフランス王宮邸に派遣されていたときにも「フランス王は
ヴァレンティーノ公にフィレンツェをやろうなんて考えていないか問いただ
せ」なんて指令も飛んでいたのだ。

チェーザレがロマーニャ攻略を済ませボローニャを攻めようとすると、教皇
の力が強くなることを望まないフランス王はチェーザレにストップをかけた。
そこでチェーザレは南下してフィレンツェ領内に侵入。政体の変更を迫った。

チェーザレの裏には、数年前に追い出したメディチ家の影が見えるから、反
メディチ家の政府となっているフィレンツェとしては、そんな要求は受け入
れられない。

ここで攻めればフィレンツェは取れるが、チェーザレは攻めなかった。フラ
ンス王がフィレンツェをチェーザレにやりたくなかったのだろう。スイス人
傭兵の件でフィレンツェからカネを取れていないことも幸いしたのかも知れ
ないw

なものでチェーザレは、代わりに領土内の無条件通過と高額のみかじめ料…
じゃなかった傭兵契約を結ばせようとした。逆らうことが出来ないフィレン
ツェは、これを了承。

フィレンツェは困った。傭兵契約を結ぶと約束したものの、カネがないし、
何をするかわからないチェーザレに防衛を任せたくない。加えて無理強いさ
れた約束だから、守る気もない。そこで「カネ払え〜」の催促に、何のかん
のと理由をつけて支払いを引き延ばし、最後にうやむやにすることを狙った。
なにせ当時のイタリアである。いつチェーザレが失脚するのか、わかったも
んではないのだ。

しかし、カネの催促を無視し続けることも出来ない。なものでフィレンツェ
は、ヴォルテルラ司教フランチェスコ・ソデリーニ(ディルコルシの中で出
てきたマキャヴエッリの上司・人格者ピエロ・ソデリーニの兄弟)を行かせ
た。これにマキァヴェッリがついて行った。

この時にマキァヴェッリは初めてチェーザレと相まみえるが、この時はソデ
リーニ司教を送り届けるだけの任務だったらしく、すぐに帰った。ただ、
チェーザレのかっこよさと器量の良さは強烈に目に焼き付いたようで、政府
宛報告書でチェーザレを激賞している。

ソデリーニ司教とチェーザレの交渉は、ソデリーニがサンドバッグ状態。さ
んざ怒鳴られ責め立てられて悲鳴を上げた。「カネ払った方がいい」とやり
込められるだけだったので、フィレンツェはソデリーニ司教を戻した。そし
てチェーザレ相手に渡り合い、時間稼ぎをする人物を派遣する。

そう、マキァヴェッリの出番だ。ただの役人だから、正式の交渉に入らなく
ていいので都合もよろしい。正式の大使派遣までのつなぎを口実に、時間を
稼げる。しかもちょうどこの頃、チェーザレ陣営ではチェーザレ軍の中核が
「マジョーネ連合」を結成、チェーザレに叛旗を翻したとの情報が入ってき
た。

しめしめ…うまくいくと、みかじめ料踏み倒せるかも知れん。フィレンツェ
の指令は、時間を稼げ、言質を与えるな、チェーザレの本心を読め、そして
チェーザレが今後どうなるのか情報の収集と分析を頼むである。

で、1502年10月、チェーザレの元に赴いたマキァヴェッリ。ソデリーニがボ
コボコにされていたのに、どういうわけか待遇がいい様子がうかがえる。
チェーザレは外交交渉としてフィレンツェに対する要求をマキァヴェッリに
伝えるが、あまり無理強いするような感じではない。それどころか「キミに
は教えてあげる」みたいな感じで親しげに情報提供もしてくれるのだ。

これは一つには、マキァヴェッリがチェーザレを高く評価しているのを
チェーザレもわかっていたのもあるだろう。マキァヴェッリの有能を見抜い
たのもあるだろう。マジョーネ連合が叛旗を翻してきた直後だったので、
フィレンツェを味方につけておきたかったのも大きいだろう。

当時、チェーザレはイモラに進駐していた。イモラはボローニャに近いヴェ
ネツィアとフィレンツェの間に位置する都市で、ここにチェーザレがいると
いうことは、フィレンツェに寝首をかかれると大変まずい。フィレンツェか
ら見るとチェーザレに囲まれたことになるが、チェーザレから見ると冷戦華
やかな頃のアメリカから見たキューバみたいなもの。そりゃ、逆らってこら
れるのは嫌だよなw

が、マキァヴェッリはそうした事情まで考えは至らなかったようだ。という
のもフィレンツェは自力で独立を保てる状態ではなかったし、何よりチェー
ザレの元にはメディチ家の味方や、前回触れたピサ問題で兄を殺され、フィ
レンツェを不倶戴天の敵としている、ヴィテロッツォ・ヴッテッリが有力な
幹部になっていた。実際ヴィテロッツォ・ヴッテッリはチェーザレの侵攻時
にフィレンツェで大暴れしていたのだ。

でもって、このヴッテッリとメディチ家と親しいパオロ・オルシーニ、グラ
ヴィーナ公オルシーニらがマジョーネ連合を結成していたから話はややこし
い。チェーザレの力は弱い方がいい。しかしチェーザレがマジョーネ連合に
やられても困るのだ。

それゃ頭抱えるわな…が、そこはマキァヴェッリである。チェーザレVSマ
ジョーネ連合とどちらが勝つのか?かなり早い段階で結論を出している。

マジョーネ連合は、敗北する。

なぜなら、彼らは教皇に弓を引いた。マジョーネ連合の面々が教皇庁をぶっ
つぶす気で戦争をするなら、どうなるかわからない。しかし、彼らはローマ
教皇の権威を否定していない。否定するだけの度胸はないのだ。

兵は拙速を聞く@孫子じゃないが、マジョーネ連合が結成されてすぐにチェー
ザレの首を取っていたら彼らにも勝機はあったろう。マジョーネ連合は、
チェーザレ軍の中核だったし、初期の連合はチェーザレの軍隊を破っていた。
しかし、彼らはチェーザレから有利な譲歩を得ようとする。

チェーザレは、マジョーネ連合と和解交渉をしつつフランス王に要請して兵
を派遣してもらう。加えて多くの君主(=傭兵隊長)に声をかけて兵力増大
にいそしんだ。大兵力を維持するカネに不安があったから、フィレンツェの
協力が欲しかった。

そんな中マキァヴェッリは、当初の指令通りいかにもチェーザレに協力を惜
しまない態度を示しつつも、結論先延ばしの態度を取っている。 何回も謁
見を繰り返しているうちに、チェーザレもフィレンツェの意向が読めてくる。
「マジョーネ連合と和解を進めている。今のうちにフィレンツェは味方だと
示してくれ。そうでないとフィレンツェのためにならない。和解してしまう
とフィレンツェを敵にしなくちゃならなくなる。それくらいわかってくれる
よな」てな感じでマキャヴェリを説得にかかる。

実際、マジョーネ連合との和解は遅々としてだが、確かに進んでいた。しか
し、チェーザレ曰く、これは本意ではない。フィレンツェの意向はよくわ
かっている。私はフィレンツェの味方だと何度もマキァヴェッリに言う。

チェーザレの真意を知ろうと側近たちに探りを入れると、傭兵契約ができな
いならそれでもいい。だがフィレンツェがチェーザレの味方だと別の形でも
いいから示してくれという。チェーザレも側近も、みんなフィレンツェに味
方して欲しいという。

しかし、その言い分をマキァヴェッリは額面通りに受け取らない。なぜなら
マジョーネ連合との和解が進んでいるのに、チェーザレは軍備拡張を止めな
いからだ。誰が見ても、戦争をやる気でいる。それもマジョーネ連合を叩く
に十二分の兵力を集めてもまだ満足していない。

チェーザレはフィレンツェを攻撃しないと明言している。だったらこの軍備
拡張は何のためなのだ?チェーザレが何か企んでいるのは確かだが、それが
何か、マキァヴェッリにもわからない…まさかフィレンツェを狙っているん
じゃなかろうな?

ということで、やっぱり一回では済まなかった「ヴァレンティーノ公宮廷か
らの報告」の書評は続くが、「君主論」を読まれた方は、このあとに何が起
こったかはピンと来るだろう。

そんな読者の方に一言。来月はみなさまが「なに〜!?」「うっそ〜」
「マジかよ!」と思われる内容が含まれると予告して、続く…。

追記
ユービーアイソフトから“Assassin's Creed 2”というアクションゲームが
出るそうである。日本語版も出るようです。
http://gs.inside-games.jp/news/184/18460.html
タイトルでわかるように暗殺者が活躍するアクションゲーム。“1”は1191
年の第三回十字軍時代の、エルサレムなどで十字軍要人を暗殺するストー
リーだった。

“2”ではルネサンス期のイタリアが舞台。カテリーナ・スフォルツァ、ロレ
ンツォ・デ・メディチ、そしてニッコロ・マキァヴェッリなどが登場。暗殺
対象にマキァヴェッリが入っているかどうかは現時点では不明。
(朝日山 烏書房付属小判鮫 好きなジャンル 何だろ?『戦略の名著!最
強43冊のエッセンス』(講談社+α文庫 税込860円)『〈イラスト図
解〉コメのすべて 生産、流通から最新技術まで』(日本実業出版社 1500円
税抜き)『農業に転職する』(プレジデント社 1,500円)『イラスト図解 
農業のしくみ』(日本実業出版 1,500円)好評発売中)
---------------------------------------------------------------------
■あとがき
---------------------------------------------------------------------
>実は来月から、弊メルマガの下旬号の編集担当が守屋淳から、月末号に連
載をしているaguniさんに、交代することになりました。
>はあはあ
>それと、この号で連載して頂いていた、ハタナカリエコさんが、[本]の
メルマガ15日号の編集担当になりますので、連載自体もそちらにお引越し
になります。
>おやーそれは残念ですね。
>それで、この間抜けな後書きも、次の月末号でお終いになりますので、み
なさまへのお目汚しが一つなくなって、まあ、よかったよかった、と。
>そういえば昔、マエストロ鏡玉さんという方から「守屋さん、50才とか
60才になっても、あの『はあはあ』とかいう後書き書いているつもりなの
?」と笑われたことがあるんですが、本人は時間さえあればやる気マンマン
だったんですけどね(笑)
>しかし、あなた、その間にハトに襲われスズメに襲われでしたよね(笑)
このままいけば、そのうちにアリとかハエにも襲われて、食物連鎖のヒエラ
ルキーの最末端にいる羽目になったんじゃないんですか(笑)
>うう、そうかも。そうしたら、史上最弱の名をほしいままにできたんだけ
どなあ(遠い目)
>ええ、もしかして憧れていたんですか?
>ちょっと(笑)
======================================================================
■ 電子メールマガジン「[書評]のメルマガ 」(毎月四回発行)
■ 発行部数 4730部
■ 発行:[書評]のメルマガ発行委員会
■ 掲載された内容を許可無く転載することを禁じます。
■ COPYRIGHTはそれぞれの記事の記者が有します。
■ ご意見・御質問はこちらまで enji1128@yahoo.co.jp
■ HPアドレスhttp://www.shohyoumaga.net/
■ このメルマガは『まぐまぐ』を利用して発行しています。
■ メールマガジンIDナンバー0000036518
■ 購読・解除・変更手続きは http://www.mag2.com/ より行って下さい。
======================================================================



| バックナンバー | 10:21 | comments(1) | trackbacks(0)
コメント
数年前にイタリア旅行以来、イタリアにはまってしまって、その歴史から知りたくなってほんとに色んな勉強をしてしまってます。貴重な情報ありがとうございます!これからも更新楽しみにしております!
| 名刺印刷屋 | 2009/06/06 6:06 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://back.shohyoumaga.net/trackback/832340
トラックバック
SEARCH
[書評]のメルマガ
本の虫の出版業界人が<徹夜した本>や<繰り返し読んだ本>、さらに新聞記者、出版編集者、プロの書評家による気鋭の書評など、書評メルマガの決定版。
発行周期発行周期:月4回
バックナンバーバックナンバー:すべて公開
マガジンIDマガジンID:0000036518

メールアドレス:

メールアドレス:
Powered by まぐまぐ
※読者登録は無料です

フリーラーニング Free-LearninG For Your Extention コーチ募集(コーチングバンク) 灰谷孝 ブレインジムラーニング 無料 コーチング 東京新都心ロータリークラブ カーディーラー経営品質向上 相続・遺言なら新都心相続サポートセンター 夢ナビ 実践写真教室 フォトスクール「橋本塾」 無料 eラーニング CSR コンプライアンス 経営倫理 実践研究 BERC 「付加価値型」会計アウトソーシング−株式会社サンライズ・アカウンティング・インターナショナル
LATEST ENTRY
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
ARCHIVES
LINKS