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[書評]のメルマガ vol.439
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■■ [書評]のメルマガ               2009.12.31.発行
■■                             vol.439
■■ mailmagazine of book reviews    [終わり良ければ全て良し 号]
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■コンテンツ
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★「25年ぶりに英語学び直してみました」/守屋淳
→カタカナ英語です。

★「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ!」/ミラクル福田
→「丁稚」です。

★「月刊ニュースなビジネス書評」/aguni
→2010年が素晴らしい1年になりますように!

★「あんな新刊こんな新刊」/荻原千尋
→今回はお休みです。

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■「25年ぶりに英語学び直してみました」/守屋淳
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脳科学者さまにスガリます

『怖いくらい通じる カタカナ英語の法則』池谷裕二 
講談社ブルーバックス

「何か英語関連の良い本ないかなあ」と本屋さんの店頭で入門書をあさって
いたときのこと、タイトルは忘れましたが、背筋の凍る怖ーい本に当たった
ことがあるんです。

それは、英語の発音というのは、とにかく正確にしなければダメ。なぜなら
日本人の耳には聞き取れていないだけで、外国人というのは、ちゃんと発音
記号のように発音しているし、それを聞きとっているから。いい加減に現地
人風の発音をしていても、絶対にうまくはならない、と……

前に紹介した発音関連の本のCDをいくら聞いても、さっぱりわからない筆
者にとっては、「お前、いくら勉強しても英語なんかうまくならんぞ」と目
の前が真っ暗になるような指摘が、そこには書かれていたんですね。

しかーし、捨てる神あれば拾う神ありなのです。そんな頭の弱い筆者を救っ
てくれる(?)素晴らしい本を見つけました。著者は、最近ベストセラー連
発の脳科学者・池谷裕二先生。どうだ、最先端サマだぞ、脳科学だぞ、控え
おろーっ(なんのこっちゃ)

本書には、まったく逆の意味で衝撃的な事が書いてあるのです。

《一般に、言葉を覚える能力は8歳までだと言われています。この年齢を過
ぎると、新しい言語を覚える能力は急速に低下します。教育の現場では「9
歳の壁」と呼ばれる有名な脳の変化です。こうした現象が脳に備わっている
理由はまだよくわかっていません。しかし、私たちはこれを事実として受け
止めなければなりません》

《たとえば、5種類の母音「アイウエオ」を持つ日本語を聞いて育ったとし
たら、子供はこの5つの音を聞き分けられるようになるでしょう。それに順
応した専門回路が脳に組み立てられるからです。しかし、こうして組み立て
られた回路は9歳以降ほとんど変化することはありません。こうなってし
まってはもはや、日本語の3倍もの母音を含む英語に対処するのはとても無
理な話なのです》

《べつにカタカナ英語だっていいじゃないか。理想を求めることは潔くあき
らめよう。どうせ、私たちには英語を発音するための脳回路がないのだから》

これはまさしくコロンブスの卵のような指摘ではないでしょうか。そして池
谷先生このカタカナ英語に一つ工夫を加えるのです。

《多くの日本人はanimalを「アニマル」と発音します。たしかに英語の授業
でもそう習いました。でも、この発音ではいつまで経っても通じることはな
いでしょう。理由は単純です。割り当てるカタカナが間違っているのです。
本当は「エネモウ」と言わないといけないのです》

そう、通じるカタカナの発音があり、それには法則性があること、池谷先生
は発見したわけです。そして、そのカタカナの発音がヘボン式表記に馴染ん
できたわれわれ日本人には驚天動地の世界。例をあげていきますと、

・ワルヨイ テンカアバレ

・ジュワナ レスナ ミューゼッ

・エンポーッン

もとの英語、わかりますが。でもでもこれが、ネイティブの人にわかる発音
になる、というのです。こりゃ一種の革命かもしれません。

(守屋淳 自称作家)
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■「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ!」/ミラクル福田
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日本の「技」と「人間関係」の伝え方

『丁稚のすすめ』秋山利輝 幻冬舎 1470円

 年末に、なんとなくふさわしい1冊となりました。

 著者は、有限会社秋山木工の代表で、家具職人。その独特な(今ではめず
らしい伝統的な)仕事の教え方で、テレビにも何度も出ている人(らしい)。
その職人である秋山氏が、自分の仕事の教え方を、著したのがこの本。
 サブタイトルに、「夢を実現できる、日本伝統の働き方」とあるように、
「手に職をつける」ために、秋山氏が弟子たちに実践している教え方、とい
うより、教え方の「スタイル」が書かれている。それを一言でいうと「丁稚」
となる。

 秋山木工では、職人になるべく面接を受ける若者に、面接だけで3時間を
かけ、さらに、全国どこへでも親のところに出向いて、親にも面接をして、
秋山氏のやり方を納得してもらった上で、はじめて「丁稚」として採用にな
るという。
 なぜ、採用のときに、そんなに手間暇をかけるのかというと、とにかく修
業が厳しいので、親の協力がなければ、若者を挫折(甘やかして)させてし
まうからだという。

 オビに記されている文言だけでも、かなり厳しい。
 ・起床は5時前
 ・女性も坊主頭にする
 ・携帯禁止
 ・恋愛禁止

 それで、実際にはもっと細々としたことまで、規定されている。毎朝のマ
ラソン、掃除もあれば、一日の終わりにはレポートを書くことが義務づけら
れている。それに、起床5時前とあるけれど、寝るのは0時を回ってからで、
実質3、4時間しか眠ることができないくらい、修業はみっちりとある。
 これを4年間。後輩が入ってきたら、後輩に技術を教えたりすることもそ
こには入ってくるというから、まあ、厳しいものだ。

 それでも、秋山氏のところで修業を終えると、みんな一人前の木工職人と
して活躍しているし、不況下のなかでも引く手はなくならないというから、
さすがだ。
 それ以上にすごいと思ったのは、「がんばる」ではなく、「本気でやる」
ようにと言っているところだ。「がんばる」は、「やらなくちゃ」という義
務感になってしまうこととなり、結果的に疲れて磨り減ってしまうけれど、
「本気でやる」であれば、求められているのは集中力であり、磨り減ること
はない、という言葉。
 とかく、便利になってしまった世の中では、職人だけでなく、いろんな人
に通じることなのではないかと思う。

 そして、思わずほろりとさせられたのが、丁稚の方々が、毎日書いている
レポート。それぞれの人が書いているものが「ぐっとくる」ものなのではな
く、このレポートが、彼らの先輩や秋山氏に見て、チェックされた後、学校
の先生や親にまで回り、それぞれがそれぞれの言葉を寄せてくれるというと
ころ。
 やはり、さまざまな人との関係の中に、自分自身もあるのだ、ということ
を、つらい修業のなかであらためて感じさせてくれるこのやり方は、ちょっ
と管理が行き過ぎている、などという人も出るかもしれないけれど、それで
いいのだと思う。

 よく現代は乱れた世の中になってしまった、といって、途方に暮れている
人がいるけれど、秋山氏のような、人間関係への積極的な介入を怠ってきた
ツケが、今に回ってきたのだと思う。
 世の中をよくするには、やはり、人間関係をまず身近なところからよくし
ていくしかない。古い日本のやり方ではあるかもしれないけれど、もういち
ど、見直してみるのもいいかもしれない。

***

今年の3冊

◎ 『宇宙兄弟』1〜8 小山宙哉 講談社
「モーニング」の連載も読んでいるが、本になっても買っている。
とにかく、いいです。
◎ 『差分』佐藤雅彦 美術出版社
あらためて、アニメーションの「動く」原理について、
これを読んで考えさせられました。脳はすごい。
◎ 『鬼振袖』河治和香 小学館文庫
とにかく、国芳の娘「登鯉」を主人公にしたこの連作は、
すばらしい。こんな可愛い主人公はいない!

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■「月刊ニュースなビジネス書評」/aguni
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 2010年を展望する

 aguni です。今年もこの1冊で締めくくりです。

 『展望と開運2010』
 村山幸徳 著
 出版:角川学芸出版
 ISBN:978-4-04-621160-6
 発行年月:2009.11
 http://www.amazon.co.jp/dp/4046211601?tag=bizknowledge-22
 http://www.bk1.jp/product/03186155

 先日、講師を招いて占いについてのセミナーを開いたのですが、世の中で
いかに占いの理論と占い師の人格との区別がつけられていないのか、改めて
思わされました。

 以前、マンガの『こち亀』で、占い雑誌の編集部に両さんが尋ねる話があ
って、サイコロ転がしたりカードめくったりしている場面が掲載されていま
したが、特に西洋の占いというのは、マクロコスモスとミクロコスモスがつ
ながっているという前提に立っているのか、それとも人の超能力を信じてい
るのか、単なる偶然で結果が決まるようで、何となく胡散臭いような気がし
てしまう。これってのは東洋人だからなんでしょうかね。

 逆に東洋人が信じ易い占いというのは、世の中が不易で、つまりは輪廻展
開変遷しているというもの。これに誕生日を組み合わせるのが、どうも日本
でも江戸時代くらいから好きだったらしい。あと、どうでもいいけど、血液
型占いなんてのを占いだと思っているのは日本人だけらしい。西洋では、血
液型で性格が決まるなんてナンセンス(非科学的)、とのこと。生まれつき
原罪を背負って生まれてきてしまう西洋人と、お天道様が見てるの東洋人と
では、感覚が違うのかもしれませんね。

 もちろん西洋でも占星術というのは誕生日の星の位置と、天球のめぐりで
判断するというのがありますが、どうもこれは純粋に西洋というよりは、西
アジアあたりの民族が移動しながら占ったのがルーツらしく思われます。だ
から本当に純粋に言えば、これも東洋系の占いなのかもしれませんが、最後
の最後で理屈ではなく占い師の感覚に頼っているあたり、ハイブリッドです
ね。

 なんて本とは関係ない前振りでしたが、この本は、占いの理論的には、九
星気学にあたります。生まれた年から一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑
木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星を判別し、それ
ぞれ1年の運勢と過ごし方を解説しています。

 ただし、ここでご紹介したいのはそちらではなくて、来年は八白土星。と
いうことで、世界というか世の中の動きも占っちゃっていますので、こちら
をご紹介。

 ちなみに昨年はこういう紹介を。。。
 あたってましたかね?
 http://back.shohyoumaga.net/?day=20090102

 2010年は改革と変化の年、それによる成長の年だそうです。というこ
とは変化しないと成長できない、ということでもあります。

 アメリカの消費大国からの転換、中国パワーの増大、そして日本はミッシ
ングからパニッシング(消滅)へ? リーダーシップも政治力もないと言わ
れて久しいですが、戦後アメリカの統治政策だった教育を改革してこなかっ
たツケがここに来て一気に問題になりそうです。

 で、ちなみに元衆議院議員政策秘書でもあった著者は、政権に向かってい
ろいろなメッセージを送っています。今年はそのメッセージの量が多く、具
体的な「予言」めいたものはありません。まあ、本来、東洋の占いというも
のはそういうものですが。

 テロに天候不順、紛争勃発と、キナ臭いことも多いようですが、混乱混沌
は新しいものが生まれるチャンス。過去の価値観に縛られることなく、新し
い価値を生み出していきたいですね。

 当たるも八卦、当たらぬも八卦。

 あなたにとって、2010年が素晴らしい1年になりますように!

       aguni ビジネス書評者/(財)生涯学習開発財団認定コーチ
                 経営品質協議会認定セルフアセッサー
                 日本経営品質賞審査員
                 【bizbook.tv】http://bizbook.tv/
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■あとがき
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 終わり良ければ全て良し。ということで、2009年最後の号はちゃんと発行
日に出すことができました。なんだやればできるんじゃないか、と思ってみ
たり(笑。

 来年はこの[書評]のメルマガ11年目に突入、月三回発行にリニューア
ルします。

 新しい執筆者の皆様から続々、原稿も届いていて、皆さんにお届けするの
がとても楽しみです。

 では皆様、よいお年を。

 次回は1月10日号でお会いしましょう!(aguni原口)

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