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[書評]のメルマガ vol.626

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■■ [書評]のメルマガ                2017.03.20.発行
■■                              vol.626
■■ mailmagazine of bookreviews        [個人的にうなった 号]
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■コンテンツ
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★「トピックス」
→ トピックス募集中です

★「音楽本専門書評 BOOK’N’ROLL」/おかじまたか佳
→ 『これがジャズ史だ』

★「目につく本を読んでみる」/朝日山
→ 『となりのイスラム』内藤正典 ミシマ社

★「おばちゃまの一人読書会〜中高年の本棚〜」/大友舞子
→ 『シリーズ藩物語』(現代書館)

★「本の周りで右顧左眄」蕃茄山人
→ 今回はお休みです。

★【募集中】献本読者書評のコーナー
→ 献本お待ちしています!

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■トピックス
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■今回の献本読者書評のコーナー
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 この本の書評を書きたい!という皆様、詳細は巻末で!

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■音楽本専門書評「BOOK'N'ROLL」/おかじまたか佳
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#81『これがジャズ史だ』

 前回、前々回からの繰り返しになるが、今年は史上初めてジャズのレコード
が吹き込まれて100周年。

 そこで、ジャズ史の本など取り上げてみようと思ったが、これがまた掃いて
捨てるほどある。
 油井正一『生きているジャズ史』、相倉久人『新書で入門 ジャズの歴史』、
フランク・ティロー『ジャズの歴史』……

 その中から、副題が気になって選んだのが本書、岩浪洋三の『これがジャズ
史だ 〜その嘘と真実〜』である。

 ぼくが子供の頃、ジャズ評論家といえば、この岩浪洋三と油井正一。いわば、
二大巨頭といったイメージだった。
 あと、もう一人、大橋巨泉という人もいたが、子供の頃は「はっぱふみふみ
の人」もしくは「クイズダービーの司会者」というイメージで、ジャズ評論家
だったことはずっと後になって知った。ちなみに、「はっぱふみふみ」が意味
不明という方は、ググってください。これ、日本のTVCM史における、唯一
のジャズ・スキャット的コピーだと思うんだけど。

 まあ、それはさておき、岩浪洋三である。要は、ジャズ評論の大御所であっ
たわけだ。

 ところが、そんな大御所が齢75を数えて出版した本書は、まるで若手評論家
のような挑戦的スタンスで、意外だった。

 普通、大御所というのは斯界の権威であって、その意見はその筋の代表とい
うか、正統派とされるものだ。それに対して、新しいものの見方を提示してチ
ャレンジするのが、若手の仕事のはずである。

 なのに、本書における著者は、ジャズ史の定説を覆し、「その嘘と真実」を
暴く、という意気込みなのだから、まったく大御所然としていない。タイトル
からして、『これがジャズ史だ』と、従来の歴史書を否定するような気概に満
ちている。まるで新人評論家のような、チャレンジャー・スピリット。本当に
素晴らしいと思う。

 しかも中身も、その勢いに見合って、十分に刺激的なのだ。

 例えば、人種、という視点。

 従来のジャズ史では、黒人が主役だった。アフリカから奴隷としてアメリカ
に連れてこられた黒人の子孫が、白人の音楽文化を吸収、自身の文化と混ぜ合
わせ、ジャズを生んだと考えられているからだ。

 その結果、ジャズ史を彩るミュージシャンたちは、概ね黒人である。チャー
リー・パーカーも、マイルス・デイヴィスも、ジョン・コルトレーンも。
 歴史的に重要とされる白人は、ビル・エヴァンスぐらいだろうか。
 ビッグ・バンドにしても、デューク・エリントンやカウント・ベイシーのよ
うな黒人リーダーのバンドが正統派で、ベニー・グッドマンやグレン・ミラー
のような白人リーダーのバンドは、ダンス・ミュージックだったり、イージー
・リスニングという扱いで、何となく格落ちに見られる傾向があったように思
う。

 しかし、前回も書いたように、史上初のジャズ・レコードは白人ミュージシ
ャンによって録音された。
 ジャズが白人文化と黒人文化のハイブリッドであるならば、両者は同等に見
られるべきで、黒人偏重はある意味、裏返しの人種差別である。

 ことに著者は、白人の中でも、ユダヤ人とイタリア人がジャズ史において重
要な役割を演じたことに着目。特にユダヤ人について、丁寧に語り、その功績
を跡付ける。
 その結果、いまではスタンダードとなったジャズの名曲を書いたのがほとん
どユダヤ人であり、プレイヤーの中にもユダヤ人が極めて多いことが明らかに
なる。
 これには、落鱗の思いがした。
 しかも、黒人とユダヤ人は、共に差別された存在としての共通項を持ってい
る、という指摘は、ジャズの本質を照らすひとつの優れた視点だろう。

 あるいは、ルイ・アームストロングに関する、こんな主張もある。

 サッチモの愛称で親しまれた、ディキシーランド・ジャズの巨人、ルイ・ア
ームストロング。彼はよくステージで、単に演奏するだけでなく、おどけた振
る舞いをし、それが「白人に媚びている」として同じ黒人ミュージシャンやジ
ャズ・ファン、評論家から批判されてきた。

 この定説に、著者は反論する。

 そもそも奴隷時代の黒人にとって、仕事をさぼることは善であった。
 奴隷には労働に対する報酬がないので、働いて利益を得るのは白人だけなの
だ。したがって、できるだけさぼって楽をすることが黒人にとってはよいこと
だった。
 その結果、黒人英語は白人英語の逆の意味を取る、という現象が起こる。
「Good」は「Bad」の意味であり、「Lazy」や「Loose」は白人英語では「怠け
者」「だらしない」であっても、黒人英語では「いかした」「賢い」といった
ニュアンスになる。

 さぼりは、善。
 この発想は、遊びや笑いを尊ぶ価値観を生み、やがて奴隷解放によって自由
を手にした黒人は、堂々と「遊び」や「笑い」を楽しめるようになる。
 だから、その歓びを謳歌することも、ジャズという音楽の持つ重要な側面で
ある。

 ルイ・アームストロングが愛嬌を振りまくのは、そうした黒人的な感性の発
露であり、白人に媚びていやいややっているのではなく、エンターテイナーと
して、しかつめらしく音楽を演奏するのではなく、ユーモアたっぷりに陽気に
歌い、トランペットを吹くことを、自ら楽しんでいたのではないか。

 このように著者は捉えてみせる。

 そういえばロックの世界でも、70年代には「レイド・バック」という言葉が
流行った。今風に言えば「リラックス」ということだろう。ローリング・スト
ーンズの歌にも「Call me Lazy bone」(ぐうたら野郎と呼んでくれ)という歌
詞があった。しゃかりきに頑張るのではない、ゆるい生き方をよしとする価値
観は、カウンター・カルチャーだった頃のロックにも確かにあったのだ。

 では、音楽的な点で、著者はどんな新しい考えを展開しているだろう?

 ひとつは、ヴォーカルの重視である。

「モダン・ジャズは、器楽中心になって歌をないがしろにした。これがよくな
かった」
 端的に言うと、著者の主張はこれに尽きるが、意外に誰も言わなかったポイ
ントだと思う。

 モダン・ジャズ以前、例えば、デューク・エリントンの時代。
 レコードに刻まれているのが音楽だけなので、つい誤解しがちだが、エリン
トンのステージは、総合エンターテイメントだったのだ。そこでは、ダンスや
コメディと音楽が混然一体になっていて、とりわけ美しい歌姫によるヴォーカ
ルは欠かせない要素だった。
 だからエリントンの音楽づくりは、歌を非常に大切にしている。代表曲『ス
イングしなければ意味がない』も、あくまで歌として書かれているのである。

 つまり、本来のジャズは、芸術というよりは芸能だったのだ。
 サッチモの話にも通じるが、ジャズにおいて、エンターテイメント性は極め
て大切だ。それを忘れて、ビ・バップ以降のモダン・ジャズは、聴衆を置き去
りにした芸術化に走り、その結果行き詰って、フュージョンのような形で改め
て商業化せざるを得なかった。

 という主張の元に、本書は、ヴォーカルに大きなページを割いているのであ
る。

 ぼく自身もヴォーカル好きなので、これはうれしい。
 特にナット・キング・コールへの賛辞には、心から賛同する。

 この他にも、女性という視点でジャズ史を見たり、誰もが褒めまくるマイル
ス・デイヴィスを敢えて批判すべきと主張したり、目からウロコが落ちまくる、
岩浪ジャズ史。
 大御所になっても体制側に立たず、チャンレンジングな姿勢を貫く、その痛
快さ。

 こういう75歳に、ぼくもなりたい。


岩浪洋三
『これがジャズ史だ 〜その嘘と真実〜』
2008年1月25日 第1刷発行
朔北社

おかじまたか佳
素人書評家&アマチュア・ミュージシャン
爪に悩んでいます。クラシックギターの人とか、フラメンコ・ギターの人とか
は、爪で弦を弾くため、お手入れをしたり、強化したりするんですが、ロック
・フォーク系アマチュア・ギタリストであるぼくは指弾き派ではあるものの、
そこまでの必要を感じたことがありませんでした。ところが数年前からスラム
奏法という、ボディを激しく叩きながら、爪で弦をはじく奏法に凝り、それば
っかり練習していたら、だんだん爪が欠けるようになったんです。あまり深く
欠けると、さすがに痛くて弾けなくなるので、何とかせねばと工夫中。プロは、
アロンアルファを爪に重ね塗りして強化するそうで、来日したフラメンコ・ギ
タリストも爆買いしていくらしいですが、爪が荒れそうで抵抗があるし……何
かいい手はないものかなぁ。

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■「目につく本を読んでみる」/朝日山
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『となりのイスラム』内藤正典 ミシマ社

 ほんわかした表紙に帯の惹句が斎藤美奈子氏の「たぶん、これまででもっと
もわかりやすく、実践的で、役に立つイスラムの入門書だと思う」

 で、中学生にも理解できるのがウリの本。

 本にはミシマ通信という手書きを印刷したチラシと読者はがきと、しおりが
挟まっていて、親しみやすさを演出している。以前からミシマ社の本の評判は
聞いていたが、こんなところも評価される一因かと思ったりした。

 文体も柔らかで、スイスイ読んでいけるが、内容は決して軽くない。前書き
は、イスラム過激派のテロを何度もニュースで知ったあなたはイスラム教徒と
仲良くしていこうと思いますかという投げかけから始まる。

 そしてイスラムに暴力性や女性の人権を弾圧する側面がないわけではないが、
それを批判するのは正しいのか?イスラムの「我々が慣れ親しんでいる近代以
降の西欧世界から生まれた価値の体系とは、ある種、根底から違っている」こ
とを理解しない批判に筆者は疑問を唱える。

 残酷きわまりない二つの大戦を戦っていたのはどちらもキリスト教徒ではな
いか。にもかかわらずキリスト教徒の暴力性を問題にしないのはなぜだ?女性
の性を散々商品化してきた欧米が、女性の人権なんて言い出すのはちゃんちゃ
らおかしくないか?

 そして「過去、少なくとも1世紀にわたって、欧米諸国とイスラム教徒自身
が暮す国々が「イスラム的に正しく生きようとする人たちの居場所を奪い続け
てきた」ことをテロの遠因とする。

 その上で仲良くしていける、共存していく方法を探さなければならない。さ
もなければ、未来にあるのは、さらに大きな対立や殺戮だろう。そんな未来を
つくらないために、まずはイスラムを理解しようという思いで書かれた本のよ
うだ。

 序章で現在の中東をめぐる混乱を収拾できる国があるとすれば、トルコであ
ろうと簡単に触れた後、ドイツとオランダのイスラムが地域に同化しない理由
の違いの説明にまずびっくりする。著者によれば、ドイツのイスラムが覚醒す
るのはキリスト教教育に熱心なドイツの中で、イスラム教育の機会が保証され
ていないことと、トルコ人に対する差別意識が背景にあるという。

 これに対しオランダは宗教心も差別も稀薄で、マリファナも売春も不倫も何
でもありの国であるがゆえに、全ての欲望がかなえられる。それが逆に生活の
規律を宗教にあるイスラムの人には不安材料となってイスラム回帰の流れが発
生し、それがオランダ社会での孤立につながっていく・・・。ヨーロッパ出羽
守では見えない視点だ。

 そんなところから始まって、筆者はイスラム教徒という人はどんな人たちな
のかを書いていく。キリスト教やユダヤ教徒の関連やハラール認証のインチキ
さなど言及は多岐にわたるが、個人的にうなったのは人間の運命は神が全て決
定することと、子どもや年寄りを大切にするところだ。

 人間の運命は全て神が決定するので、たとえ事業に失敗してもそれは自己責
任ではない。成功したのも自分の実力ではなく神のおぼしめしだ。だから成功
したからと言って傲慢になるのはアホである。それゆえ神に感謝して喜捨しな
いといけない。日本人などから大金ぼったくって儲けたら、目の前にいる貧乏
人に儲けを分け与えるのが正しきイスラム教徒の態度なのである。

 子どもや年寄りといった弱者はみんなで助けなければならない。そうした善
行を積まなければ、おまえ死んだら地獄行きだぞとなる。具体的に言えば年寄
りを捨てる老人ホームは少ないし、子どもが票気になって医者に駆け込んでき
た親が貧乏だったり、地域の勝手が分からない外国人なら金を取ろうとしない。
それがイスラムの精神なんだとか。

 親を敬い、子どもを大切にというのは日本でも言っているが、口先だけで実
践されているとは誰も思うまい。それをイスラムの世界では本当にやろうとす
るのだという。

 ここまで書くと、著者が最初に述べた「過去、少なくとも1世紀にわたって、
欧米諸国とイスラム教徒自身が暮す国々が「イスラム的に正しく生きようとす
る人たちの居場所を奪い続けてきた」という一文の意味が見えてくる。欧米だ
けじゃない。イスラム教徒の国ですら、イスラム教徒を裏切っているというこ
とだ。

 欧米はおろか、自らの故郷ですら居場所がない。典型例が今シリアから欧米
に逃げようとしている難民たちである。欧米に逃げたところで居場所はないの
だ。そりゃ先鋭化する人も出てくる。

 シャーリーエブドを襲ったテロリストにしても、著者はテロに訴えたことは
快くは思わないものの、テロリストに同情的だ。欧米人がキリストを、日本人
がブッダをちゃかしてもいいからといって、イスラムでもそれが通用すると思
っていること自体がおかしいのではないかということだ。

 いわゆる新自由主義や自己責任などと言った時代の流行に反駁する人は少な
からずいるが、正直なところ彼らの主張に説得力はそう感じない。新自由主義
反対論者や、自己責任論に感情的反発をする人たちの本を読むより、この本を
読んだ方がよほど新自由主義や自己責任論にしいての理解が深まるのは著者の
意図したところではないだろう。

 良い本は、著者の意図以上に、著者の思っている以上に多様な読み方ができ
るものなのだ。

(朝日山 烏書房付属小判鮫 マカー歴二十うん年)

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■「おばちゃまの一人読書会〜中高年の本棚〜」/大友舞子
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「ケンミンショー」よりおもしろいのは「藩民ショー」
『シリーズ藩物語』(現代書館)

 あるとき、知人と話していて出身県の話になったとき、知人の出身県の有名
な特徴の真偽を問うたところ、「いやあ、それはないわ〜」と言うから、「そ
うですか。地域によって違いがあるんですね」と言ったところ返ってきた答え
が「そりゃそうだよ。だって殿さまが違うもの」。まだ若かったおばちゃま、
その「殿さまが違う」って言葉に「今、何時代?」とびっくり仰天した記憶が
あります。

 このシリーズが図書館に並んでいるのを見たときに、そのときのことが鮮明
に思い出されました。そう、「ケンミンショー」のさらに奥には「ハンミンシ
ョー」がある。それを理解しないと地域そして現代社会は理解できないのであ
ります。

 このシリーズとは現代書館の「シリーズ藩物語」。日本全国の藩の歴史が1
藩1冊で書かれています。現在30数冊出ているらしく、今後も続々出版される
ようで、藩に目をつけた編集者、グッジョブ!と思うばかりであります。

 まず、表2見開きに日本地図があり、「江戸末期の各藩」とあります。たと
えば、山口県なら長州藩、徳山藩、岩国藩、長府藩、清末藩と5藩あり、これ
が100年たっても地元民をして「殿さまが違う」と言わしめるわけですね。
大藩があるならいいけど、同じような大きさん藩が隣接していると、明治時代
になって県庁所在地をどこにするかでモメて今でも遺恨が残ってたりするわけ
ですね、なるほど。この地図見るだけでおもしろいです。

 で私が読んだのが「秋月藩」と「庄内藩」。秋月藩は幕末に「秋月の乱」が
起きたことで歴史に名をとどめた以外は、時代に取り残されたような九州の小
さな藩ですが、それゆえに、城跡や橋が現存されていて今、観光地として有名
になっているという。いやあ、人間も藩も何が幸いするかわからないものです
ね。

 そして「庄内藩」ですよ。時代小説が好きな人ならお待たせしました! 作
家・故藤沢周平の故郷にして彼の時代小説の舞台になった「海坂藩」のモデル
がこの庄内藩。あの故井上ひさしも大好きで小説を読んで海坂藩の地図を手作
りしていたというあの庄内藩であります。

 この本の著者(と編集者)もそのへんは理解していて、庄内藩と海坂藩の組
織の違いについてなどページをだいぶ割いてます。たとえば作中には「見習」
という役名がよく出てくるけど、庄内藩に「見習」という役はないとかね。な
るほど。
 
 庄内藩の「殿さま」は酒井家で、11代250年もの間この藩に君臨。そして
驚くべきことにその末裔は今でも鶴岡に在住しているんですよ、奥さん!
 途中で越後に転封つまり転勤しそうになるところ、領民が反対して中止にな
るという事件があり、そんなことができるんだとびっくり。江戸幕府ってけっ
こう融通が利くんですかね。

 この流れからいくと酒井の治世がすばらしかった、という流れになるところ
ですが、実は長い歴史の中には飢饉や逃散、お家騒動がいっぱいあって名君と
いうわけでもないというのが実におもしろいです。そうよ、次期藩主を巡るお
家騒動がなかったら、時代小説にならないじゃんとおばちゃま思いました。

 でもなんとか藩が維持できたのは、豪商・本間家があったから。本間家とい
えば、今はゴルフ用品メーカーになってしかも中国資本になってますが、あの
「本間さまにはおよびもないがせめてなりたや殿さまに」とうたわれたあの豪
商です。政治の欠落をカバーしたのは商業つまり経済だったんですね。そして
藩校の設立も自信になったんだそう。

 やはりいつの時代でも大事なのは経済と教育なんですね、勉強になりました! 

 あと印象的だったのがコラムに書いてあった、加藤家の話。加藤とはあの虎
退治の加藤清正を始祖とする家で、清正の息子が罪に問われてここ酒井家にお
預かりになってるんですね。罪ってのはよくわからなくて、強いていえば豊臣
側だったかららしい。いつか許されると信じていた息子ですが、とうとう庄内
で生涯を終えることになったそうです。古くから徳川の直臣だった酒井家と秀
吉子飼いの加藤家の明暗。関ケ原の勝敗が違ってたら逆の立場になってた可能
性大。あわれ! 

 その他、藩の歴史が縷々書いてあるこの本、読んでいると、まだ若い部屋住
みの若侍が道場に通う姿が目に浮かんだりします。そしてお堀端の道で中間を
連れた頭巾姿のきれいなお嬢様とすれ違うとか? または、道場仲間から読書
会に誘われたらそれが悪い家老の派閥の会合だったとか? (藤沢周平読みす
ぎですか?)

 次はどこ藩を読もうかなとわくわく。今、30数冊出ているらしいこのシリー
ズなので当分は楽しめそうです。

大友舞子(おおとも・まいこ)
昭和20年代生まれのフリー編集&ライター。関東生まれで関西在住。

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■献本読者書評のコーナー(応募要項)
----------------------------------------------------------------------

 この本の書評を書きたい!という方は、応募要項を御確認の上、ご連絡くだ
さい。

・『トシ、1日1分でいいからフクシマ英語に触れてみて。それだけできっと世
  界は変わる。』(SCICUS)
 https://www.facebook.com/scicus.jp/posts/1054815034566643

・『あれか、これか
  「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門』(ダイヤモンド社)
 http://www.diamond.co.jp/book/9784478066041.html

・『最高のリーダーは何もしない』(ダイヤモンド社)
 http://www.diamond.co.jp/book/9784478068137.html

 参加ご希望の方(つまりは書評をご執筆いただく方)は、

・希望の書籍名:
・送付先ご住所・名前:
・筆名(あれば):
・書評アップ先の媒体予定:
・コメント:

 をご記入の上、下記までメールください。

 表題【読者書評参加希望】
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 皆さんのご応募、お待ちしております。

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1)まず、出版社の皆様より、献本を募ります。冊数は何冊でもOKです。下記
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 料をご負担いただき、書籍を返送いただきます。

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■あとがき
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 超・遅くなりました。明日から四月ですね。(あ)

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