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<feed version="0.3" xml:lang="ja" xmlns="http://purl.org/atom/ns#" xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"><title>［書評］のメルマガバックナンバー</title><link rel="alternate" type="text/html" href="http://back.shohyoumaga.net/" /><modified>2008-08-16T18:48:05+09:00</modified><tagline>配信済のメルマガのバックナンバーを見ることができます。また、記事に対するコメントもお待ちしております。</tagline><generator url="http://jugem.cc/">JUGEM</generator><entry><title>［書評］のメルマガ　vol.373</title><link rel="alternate" type="text/html" href="http://back.shohyoumaga.net/?eid=757660" /><id>http://back.shohyoumaga.net/?eid=757660</id><issued>2008-08-16T18:48:04+09:00</issued><modified>2008-08-16T09:48:05Z</modified><created>2008-08-16T09:48:04Z</created><summary>■■-----------------------------------------------------------------
■■　［書評］のメルマガ 　　　　　　　　　　2008.8.16発行
■
■ 　　　　　　　　　　　　　　　　        　　　vol.373
■■　 mailmagazine of book reviews 　［ 夏の臨界点 号］
■■-------...</summary><author><name>shohyou</name></author><dc:subject>バックナンバー</dc:subject><content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="ja"><![CDATA[■■-----------------------------------------------------------------<br />
■■　［書評］のメルマガ 　　　　　　　　　　2008.8.16発行<br />
■<br />
■ 　　　　　　　　　　　　　　　　        　　　vol.373<br />
■■　 mailmagazine of book reviews 　［ 夏の臨界点 号］<br />
■■-----------------------------------------------------------------<br />
<br />
［CONTENTS］------------------------------------------------------<br />
★新連載「ふぉっくす舎のエンターテインメント玉手箱」根岸哲也<br />
　→“本棚のために家をつくった男”がずっと読み続けてきた作家たち。<br />
★「入谷コピー文庫　しみじみ通信」堀内恭<br />
　→限定15部でオモシロ小冊子をつくる極小版元の活動報告です。<br />
★「千駄木ドロナワ日記」川原理子<br />
→地域雑誌『谷根千』の若手スタッフが綴る、日々のあれこれ。<br />
★「もっと知りたい異文化の本」内澤旬子<br />
→さまざまな問題をはらむ『永遠の絶滅収容所』についての続き。<br />
★「中山亜弓が選ぶこの一冊」<br />
　→海外にも知られている春川ナミオ画伯の画集について、再び。<br />
★「全著快読　編集工房ノアを読む」北村知之<br />
　→休載です。<br />
<br />
＊本文中の価格は、表示のあるもの以外は、税抜き（本体）価格です。<br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■新連載　ふぉっくす舎のエンターテインメント玉手箱<br />
(1)堀晃の“センス・オブ・ワンダー”　その１<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
　昨年2月に創元ＳＦ文庫から日本ＳＦの刊行が開始された。第1回配本のう<br />
ちの一冊が堀晃の長編『バビロニア・ウェーブ』だと知り、快哉を叫んだＳＦ<br />
ファンも多い。かくいう自分も堀作品に魅了され続けている一人だ。<br />
　<br />
　堀は1944年生まれ。高校在学中から筒井康隆主宰の同人誌「NULL」に作品<br />
を発表し、70年に「ＳＦマガジン」に「イカルスの翼」が掲載され商業誌デビ<br />
ュー。作家歴は40年近いが、企業の研究所勤務と並行して執筆を続けてきたた<br />
め寡作である。<br />
　 <br />
　70年代後半から80年代前半にかけては、SFブームであり、SFと銘うてば何<br />
でも売れた（売れると考えられた）。専門誌も「SFマガジン」「奇想天外」「SF<br />
宝石」「SFアドベンチャー」と4誌が存在した。<br />
<br />
　堀が精力的に作品を発表したのはこの時期。同題短編を含んだ最初の作品集<br />
『太陽風交点』（早川書房）の解説で、小松左京は「堀ちゃんにもっと書かせろ、<br />
尻をひっぱたけ」と編集者たちをけしかけたと書いているが、ファンの堀作品<br />
がもっと読みたいという声も後押しになっていただろう。この時期に刊行され<br />
ていたSFファンジン「オービット」の専門誌掲載作を採点するコーナーで、日<br />
本作品の第1位となったのが「太陽風交点」。他の作品も高評価で、編集担当の<br />
水鏡子は「それにしても堀晃の評点の高さには目をみはるものがある」と書い<br />
ている（創元SF文庫『遺跡の声』の牧眞司の解説による）。<br />
<br />
　私が堀作品に出会ったのもこの時期で、「SFマガジン」80年5月号掲載の<br />
「猫の空洞」が初めて読んだ作品だ。宇宙船の遭難事故の調査に、情報管理官<br />
と共に向かった主人公は、その調査の目的が宇宙船内にいるであろう猫の捜索<br />
だと知る。その猫は驚くべき能力を持っていた――。<br />
<br />
　堀作品は科学的なリアリズムに重きを置くハードSFに分類されるが、科学<br />
的リアリズムはあくまで背景にすぎず、魅力的な謎とその解決が描かれるアイ<br />
ディアストーリーであり、謎が解決されながらも、物語は収斂せずに、“センス・<br />
オブ・ワンダー”が感じられるラストがある。「猫の空洞」を一読し、ひき<br />
つけられたのを機に、図書館に通い、「SFマガジン」や「奇想天外」のバック<br />
ナンバーで、次々と堀作品を読むうちに自分の中にまとまってきた印象だ。<br />
<br />
　そして、80年に日本SF作家クラブ主催の第1回日本SF大賞を『太陽風交<br />
点』によって受賞する。受賞作は、この賞を後援する徳間書店との間で文庫化<br />
の契約が結ばれ、出版される。このことが、後に「太陽風交点事件」と呼ばれ<br />
る事件を生む。（この項つづく）<br />
<br />
〈ねぎし・てつや〉 1966年生まれ 団体職員。〈ふぉっくす舎〉の屋号で<br />
「外市」や「一箱古本市」で古本を売る。<br />
盛り沢山の料理を用意して、自宅にてブックカフェごっこを。お客様に満足<br />
してもらえるか、はたまた自己満足に終わるのか…。<br />
http://d.hatena.ne.jp/foxsya/ <br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■入谷コピー文庫　しみじみ通信　　堀内恭<br />
（19）「あたご劇場」へ、ようこそ<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
　しばらく田舎の高知へ帰っていました。高知市内のはずれにある我が小さな<br />
田舎の町の、かつては「銀座通り」とよばれた商店街は寂れる一方です。シャ<br />
ッターを下ろした店と駐車場ばかりが目立ちます。町で唯一だった本屋さんも<br />
閉店していました。それでも個人商店のおじさん、おばさんは妙に元気です。<br />
南国特有の陽気さに溢れています。<br />
<br />
　高知市内にはシネコン以外に現在、単館系劇場は、ピンク映画を上映する<br />
「高知小劇」と名画座「あたご劇場」があるだけです。また高知市内以外の郡<br />
部には安芸郡安田町の山の中に「大心劇場」がただ１軒がんばっています。<br />
館主は「豆電球」というフォークシンガーでもある土佐では有名人の小松秀吉<br />
さんです。ここは月一回の上映らしいのですが、俳優・小林旭も訪ねて来たと<br />
言い、一度機会があればぜひ訪ねてみたいと思っています。<br />
<br />
　さて、帰省のたびに訪ねてみたいという気にさせるのが「あたご劇場」です。<br />
　ここの開館は昭和30年。まだに日本映画黄金期に誕生した劇場です。現在<br />
の建物はその当時とほとんど変わっていないそうです。ポツンと１軒だけ建っ<br />
ている佇まいは、まさに「高知のニューシネマ・パラダイス」といった雰囲気<br />
なのです。<br />
<br />
　ここは支配人の水田朝雄さんが映写技師も兼ねています。入り口のモギリに<br />
は水田さんのお母さんがいて家族経営でやっています。１階２階が客席で、３<br />
階が映写室です。映写室には２台の年代物の映写機があるそうです。そこで水<br />
田さんは一人忙しく働いています。<br />
<br />
　木の扉を開けると、ロビーにはポスターを売っていたり、ガラスのケースに<br />
は高知名物「冷やしあめ」や缶コーヒーを売っています。売店には、高知県人<br />
にはなじみの「ミレービスケット」も100円で売っています。<br />
<br />
　水田支配人が選ぶ番組は、もし高知にいたなら毎週通いたいと思うものが並<br />
びます。「タロットカード殺人事件」「潜水服は蝶の夢を見る」「迷子の警察<br />
音楽隊」……最新作から「昭和レトロスペクティヴ」と題するシリーズでは東<br />
映仁侠映画やロマンポルノ傑作選を上映しています。<br />
<br />
　残念ながら、お客さんは少ないようです。8月には「よさこい踊り」があり<br />
ます。どうぞ高知へおいでの際は、ぜひ「あたご劇場」へ足を運んでみてくだ<br />
さい。<br />
<br />
「あたご劇場」<br />
http://www.alles.or.jp/~kae74/atago/<br />
<br />
〈ほりうち・やすし〉1957年生まれ。フリー編集者。<br />
赤穂貴志君の「にっかつロマンポルノ論」を9月末〜10月上旬に刊行予定です。<br />
重箱の隅をつつく面白い読み物になると思います。<br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■千駄木ドロナワ日記　川原理子（谷根千工房）<br />
（９）頼んだ私が悪かった<br />
-------------------------------------------------------------------　<br />
<br />
8月4日（月）<br />
　出かけるのが億劫になり、もぞもぞしているうちに予定より２時間遅れて、<br />
上野から9：02発の新幹線はやてに乗る。目指すは北海道。とりあえず富川ま<br />
での乗車券と函館までの特急券あわせて19980円。本当は91号「蝦夷と谷根千」<br />
取材で、最上徳内ゆかりの厚岸神社にYさんとOさんと行く予定で、アルバイ<br />
トの休みも無理してとったのに、Yさんがやっぱり秋の方が旅情があっていい<br />
と言い、悔しいので私一人で遊びがてら行くことにした。 5泊6日で二風谷、<br />
もし行けたら厚岸まで。岩見沢の祖父母たちにも会いたい。<br />
<br />
　八戸で特急に乗り換え3時過ぎに函館につく。ちょっと寄り道しようと、五<br />
稜郭駅との差額200円をはらう。<br />
　市営の路面電車で五稜郭公園へ。本日は函館のお祭りで5分間隔で運転、乗<br />
車賃は特別に200円均一とのこと。花電車も走る。<br />
　五稜郭公園では箱館奉行所の復元工事中で、2010年に完成予定。五稜郭はお城ではなく、箱館開港の際、この奉行所のためにつくられたそうだ。どれほど<br />
外国が怖かったのだろうと思う。五稜郭の資料があった函館博物館分館は工事<br />
のため閉館。外に展示してあった箱館戦争でつかわれた大砲は見ることができた。<br />
　堀の内側ののどかな桜並木を戻る。「彰義隊は弱い、あんな簡単に負けて軍<br />
としてなっていない」というおじさんの声。<br />
<br />
　函館博物館で没後100年「榎本武揚ー箱館戦争の光と影ー」展開催中の立て<br />
看板があった。84号「上州と谷根千」のとき、天野八郎の生家で、榎本武揚直<br />
筆という漢詩を見せてもらったことがあり、それだけでこの人には親近感があ<br />
る。函館ではあちこちで土方歳三と榎本武揚、黒田清隆の名を見る。戦没者の<br />
供養塔も見る。2年前に開業した新五稜郭タワーの敷地にも「箱館戦争供養塔」<br />
があった。明治政府ははじめ、旧幕府軍側の人間を弔うことを禁じたそうだが、<br />
あんまりではないか。<br />
<br />
　しばらく駅方面に向かって歩き、市電で谷地頭へ。夜のパレードのため、松<br />
風町で代行バスに乗換える。<br />
　谷地頭は中心街から大して離れてはいないが、函館山のふもとの住宅地で、<br />
涼しくて草や木のよい香りがする。この近くに旧幕府軍側の兵士800人を祀っ<br />
た碧血碑や、石川啄木の墓がある。また少し北には、港を中心に、教会や公会<br />
堂など近代建築も残る旧市街地がある。<br />
　市営谷地頭温泉は入浴料390円。この時間ともなると客はほとんど土地の人。<br />
浴場は洗い場広く、3つの湯船と五稜郭の形をした露天風呂あり。茶褐色の塩<br />
っぽいお湯。風呂を出ると日が暮れていた。<br />
　近所の人たちが道端に集ってお祭りをしていた。焼き鳥、ソーセージ、豆腐<br />
などを売り、盆踊りのやぐらが立っている。子供も多い。200メートルほど先<br />
ではカラオケ大会。こちらはおじさんおばさんで盛り上がっていた。<br />
<br />
8月10日<br />
　昨晩乗車した22：00札幌発急行はまなすが青森へ着き、八戸、上野と乗って、<br />
午前10時半に家に帰った。ベランダの鉢の木たちは意外に元気だったが、実家<br />
に避難した草たちは、プラスチックの大きな衣装ケースの中で水にどっぷりつ<br />
かり、いくつかは腐ってしまっていた。母も出かけることになり、腰水をまち<br />
がえて腰どころか頭の上まで水につけたようだ。母は電話の向こうで「いいア<br />
イディアでしょ」と嬉しそうだった。私の草のために、10リットル以上の水を<br />
運んでくれたのだから、文句は言えない。頼んだ私が悪かった。<br />
<br />
〈かわはら・さとこ〉谷根千工房社員<br />
白山下のモスバーガーが７月に閉店した。明るいし、音楽も静かだし、本を読<br />
むにも新聞を切り抜くにもいい場所だった。夜遅くまでやっていて、母と喧嘩<br />
した夜、カギを忘れて家に入れない夜など、よくお世話になった。根津のモス<br />
もなくなってしまった。「谷根千」に長いこと広告を出してくださった。残念<br />
だなあ。 <br />
<br />
「谷根千ねっと」<br />
http://www.yanesen.net/<br />
<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■もっと知りたい異文化の本　　内澤旬子<br />
（37）人間と動物のあいだで　その２<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
チャールズ・パターソン・著、戸田清・訳『永遠の絶滅収容所　動物虐待とホ<br />
ロコースト』緑風出版、2007年<br />
<br />
著者のパターソンは、エルサレムのヤッド・ヴァシム・ホロコースト教育研<br />
究所の協力研究員を勤めた経験がある。本人の出自がユダヤ系であるかどうか<br />
は記されていないので不明です。<br />
<br />
　本書の言いたいことは、動物虐待が人間の虐殺、ホロコーストを産み出した。<br />
そして動物虐待の最たるもの、それは家畜の食利用である。いたいけな家畜動<br />
物を殺すのをいますぐやめましょう。というものであります。動物の食利用の<br />
ために人類がやってきたこと、屠畜だけでなく去勢だとか、品種改良などが、<br />
罪のない動物を苦しめるだけでなく、優生思想を生み出し、人種差別をも生み<br />
出したと。<br />
<br />
　日本で、屠畜を動物虐待と言い切る人は、そんなに多くないですし、まして<br />
や大手版元やテレビラジオで発言する人など皆無です。しかしですね。欧米の<br />
動物愛護団体の活動ではごく普通に言われてます。チェコで通訳をしてくれた<br />
女性は、家畜を屠畜場に搬送するための長距離貨車輸送について、ぎゅうぎゅ<br />
うに押し込み、途中で水をやって休ませるはずなのにコスト追求のためにその<br />
まま目的地まで長時間休みなく運んでいる実情などをこまかにルポしたテレビ<br />
番組を見たと、教えてくれました。ゴールデンタイムに放映されて、みんなそ<br />
のことで本当に酷いと言い合っていると。<br />
<br />
　うーん私だけかもしれませんが、屠畜の現場ならまだしもなぜ貨車で運ぶと<br />
ころにそんなに過剰反応するのか。当時皆目わからずに目を白黒させたんですね。<br />
<br />
　これが、ユダヤ人を貨車に詰め込んで収容所に搬送させた記憶とだぶらせて<br />
苦しんでいる（人もいる）のだということにこの本を読んで知り、びっくりし<br />
ました。家族を連行され皆殺しにされたホロコーストサバイバーたちが、「あ<br />
れは私たちだ。やめてくれ」と言ってるんだと。まあ傷を負った人たちにそう<br />
言われれば、そうなんですかと言わざるを得ませんかね。前回も書いたけど。<br />
<br />
　それにしてもユダヤ人ですよ。生け贄イケイケな宗教を数千年頼みとしてき<br />
た人たちなのですよ。家畜は人間のために神が作ってくれたものという教えな<br />
んですよ。それがホロコーストを経て、そのユダヤの教えからすらも背を向け<br />
ようと、「汝殺すなかれ」を動物にも適用させようと、しているというのですわ。<br />
七章ではノーベル賞作家にしてベジタリアンのアイザック・シンガーについて<br />
紹介してるんですが、彼もまたユダヤ系の、ホロコーストサバイバー。イディ<br />
ッシュ語で書かれる小説は、屠畜と肉食嫌悪に満ちてるんだそうで。邦訳はな<br />
いみたいです。だれか邦訳してくださいよ。ノーベル賞作家ですよー。<br />
<br />
　それにしても読んでいてよくわからないのは、なぜ動物だけを無垢で無実で<br />
あるにもかかわらず、現在もっとも虐げられている存在とするのか。だって私<br />
たち肉や魚だけでなくて、栽培植物も搾取してるじゃないですか。品種改良し<br />
て、ハイブリッドにすることだって、同じ理論ならば虐待でしょう。そこの説<br />
明がすこーんと抜けたまま、白人の、アーリア人の男がユダヤ人や女性や黒人<br />
を差別して虐待してきたその延長線上に動物虐待があると、当然のように書く<br />
わけです。ミラン・クンデラなどの有名作家の著作からの引用なんかもからま<br />
ぜながら。<br />
<br />
　私は逆に欧米人の持つヒエラルキー思想の強さをひしひしと感じました。米<br />
粒ひとつにいのちがあって、という考えを叩き込まれてる私たちにとって、動<br />
物と魚だけを特別扱いしたところで、そりゃカラダもデカイから感情移入はし<br />
やすいけれど、それにしてもどうしてそんなにくっきり線引きできるのか皆目<br />
分からないのです。もしかして以前に彼らが人間と動物の間にくっきりと線引<br />
きをしていたことの裏返しなのではないか。そんなことを感じました。<br />
<br />
　この本が良書だとは思いません。中に書いてあることに激しく賛同しかねる<br />
部分も多いです。中でも大規模屠畜の様子と、ユダヤ人収容所での虐殺の模様<br />
を交互に書き連ねて読み手の感情を誘導する手法はどうかと思います。さらに<br />
元屠畜職人が収容所で「最悪の殺人者」となったとも書いています。原書や引<br />
用を追ってませんのでこの記述自体について とやかく言うのは控えますが、<br />
訳者の戸田清氏（『動物の権利』の訳者でもある）は、この文を訳注すらなし<br />
にそのまま出しておいて、あとがきでかの地と日本の背景の違いにまともに触<br />
れることなく「屠畜労働に携わる人びとをスケープゴートとして悪者視・差別<br />
することが間違いであることは言うまでもない」とさらりと書いてますけれど、<br />
どうなんでしょうかね。「苛烈な糾弾（by呉智英）」を積み重ねてきた芝浦屠<br />
場労働組合や横浜屠場労働組合の方々がこの本をどう読まれるのか。私が屠畜<br />
職人なら糾弾はせずとも、抗議の手紙くらいは版元と訳者に出しますけどね。<br />
あ、私が知らないだけですでに抗議をされているかもしれませんね。（そうい<br />
えば大江健三郎の『沖縄ノート』の件はどうなったのかなあ。糾弾はあったん<br />
だろうか) <br />
　それでもあえて申します。英語の本をガンガン読む力のない私はこの本の邦<br />
訳が刊行されてとても嬉しかったです。もう少しまともな論旨で綴られた本な<br />
らば尚よかったんですけどね。まあそれはとりあえずおいて、欧米で動物愛護、<br />
ベジタリアニズム、そして屠畜と虐殺がどうとらえられているのか、我々日本<br />
人とはまったく違う思想背景によっているのだということ、動物愛護からホラ<br />
ー映画にいたるまで、そこから派生した表現がちりばめられていること、それ<br />
すら意識しないままに、私たちは日々欧米からの表現物を取り込み続けている。<br />
<br />
「屠殺」を差別表現と考えるならば、この差異にもっともっと自覚的になるべ<br />
きなのではないか。「それはまるで屠殺場のようだった」という表現をただ<br />
「屠殺」という言葉を回避し「惨憺たる現場」などに言い換えるだけで本当に<br />
いいのか。などなど、いろいろ考えさせられたので した。<br />
<br />
　近いようで遠すぎる、越えるに越えられない溝がある、欧米文化圏なのであ<br />
ります。<br />
<br />
〈うちざわ・じゅんこ〉イラストルポライター<br />
『週刊現代』で「リレー読書日記」を担当することになりました。<br />
http://d.hatena.ne.jp/halohalo7676/<br />
<br />
------------------------------------------------------------<br />
■中山亜弓が選ぶこの一冊<br />
（30）人間妄想の臨界点<br />
------------------------------------------------------------<br />
<br />
確か2年前、この連載で、私が働くタコシェにて、女性のお尻ばかりを長年<br />
描き続けてきた春川ナミオ画伯のミニ画集を作成する経緯をお話したかと思い<br />
ます。<br />
　書評を書かなくてはならないのだけど、編集の追い込みで手がまわらず、切<br />
羽詰まった作業の様子とあわせて画集についてご紹介したのです。<br />
<br />
　そして、今回も事情は同じです。あのとき、なんとか完成したミニ画集は当<br />
店で販売し続け、タコシェが入っている中野ブロードウェイというビルがサブ<br />
カルチャーの牙城として海外にも紹介され、欧米からのお客様も多いせいか、<br />
そのうちの一冊が珍東京みやげとしてフランスのアーティスト、ステファン・<br />
ブランケの手元に届いていたのでした。<br />
<br />
　ここで、改めて春川画伯のことを簡単に説明しますと、氏はまだ学生だった<br />
昭和36年に、日本初の変態総合誌『奇譚クラブ』と出会い、ご自身の性癖に目<br />
覚め、以来、豊満女性のお尻とその下に顔面を組み敷かれるＭ男の至福を40年<br />
以上も描き続けているという、お尻アートの第一人者です。　<br />
<br />
　恐らく、北京オリンピックで盛り上がる現在、画伯はテレビ観戦をしながら、<br />
闘志に満ちた健康的で大柄な女性たちに声援を送りつつ、肉体美をしっかりと<br />
その目にやきつけていることと思いますが、そのような日々の絶え間ない観察<br />
とつきせぬ愛情ゆえに、その絵はここ数年でも前にもまして、緻密に描き込ま<br />
れ、肉感・重量感に肉迫しています。<br />
<br />
　おしゃれなバーで、あるいは夕涼みのひとときの日本家屋で、あるいは社長<br />
室で…と様々な設定で、豊満な肉体と豪奢な性格を持ち合わせた貴婦人が、Ｍ<br />
男を組み敷く。しかし、貴婦人とＭ男の間には、『春琴抄』の琴と佐助のよう<br />
な強い愛と信頼の絆があることは言うまでもありません。従って京マチ子とか<br />
山口百恵とは別種の巨女の春琴が佐助を座布団代わりにして三味線を弾いてい<br />
るようなイメージをお持ちいただければいいかもしれません。<br />
<br />
　ともかく、そんな日常の延長のようでいて、すっかり日常を逸脱してしまっ<br />
たというか、リアルなタッチで滅多にありえない設定を描く春川ワールドは、<br />
個人の嗜好とか性癖を越えた、人間妄想の臨界点として、SＭ趣味を超越した<br />
人類のファンタジーがあります。<br />
　しかし、当の春川画伯は、アートもＳＭも意識せず、ただひたすら、自分の<br />
理想の女性を具現化したいという一心で40年以上描いてきたとおっしゃって<br />
います。無頓着といえば無頓着です。<br />
<br />
　ですから、ステファン・ブランケが編集するLE MUSCLE CARABINEというオム<br />
ニバス画集に作品掲載を求めら、できあがった本を見ても「なんか場違いとち<br />
ゃいますか？？」というのが画伯の感想でした。確かに…。画伯は芸術を追究<br />
しているのじゃなく、巨女の美を追究しているのだから、浮いているかもしれ<br />
ません。しかし、個性がひしめき合うイラスト集の中でも突出してしまう画伯<br />
の個性が、さらにブランケに確信を与えたようで、単独の画集を作りたいとオ<br />
ファーを受けたのでした。<br />
<br />
　画伯や出版社のご協力を得ながら、新たに素材を揃え、やりとりをするうち<br />
に、画伯の持ち味や意向、日本でつくりあげてきたイメージを尊重したいとい<br />
う提案を受けました。<br />
　これまでの画集のタイトルは「巨女渇愛」「巨尻擾乱」など、重厚なイメー<br />
ジのものが多かったので、クラシカルかつエロティックな響きがあり、言葉遊<br />
びの要素も持つタイトルを希望する旨を伝え、新しい画集はギリシャ語の“美<br />
尻”を意味する『カリピージ』となりました。<br />
<br />
　また、「フランスでは、日本人の名前の姓名の区別がつかなくて、一冊の本<br />
の中でも表記が不統一なものがある」と言ったこともあって、クレジットは本<br />
来の名前に忠実に表記したうえで、原語表記もしようということになりました。<br />
といっても、これは私が日本語にしたものを、全く日本語のわからない編集人<br />
が手書きで書き写すことになるので、いったい最終的にどうなるのか、怖×楽<br />
しい気分です。<br />
<br />
　順当にゆけば9月に春川ナミオさんの新作が小規模な出版ですがリリースさ<br />
れます。私たちが作ったミニ画集が偶然、海を渡り、その返歌のような形で今<br />
度は向こうの土地で素材も新たに30センチ×40センチのキングサイズになっ<br />
てお目見えするわけです。待ち遠しいですね。<br />
<br />
〈なかやま・あゆみ〉中野タコシェ勤務。 <br />
<br />
タコシェ　<br />
http://blog.taco.shop-pro.jp/ <br />
<br />
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■■　［書評］のメルマガ                    　　2008.8.12発行 
■
■                                     　　　　　　　vol.372
■■　    mailmagazine of book reviews ［ 物書きの流刑地 号］
■...</summary><author><name>shohyou</name></author><dc:subject>バックナンバー</dc:subject><content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="ja"><![CDATA[■■------------------------------------------------------------<br />
■■　［書評］のメルマガ                    　　2008.8.12発行 <br />
■<br />
■                                     　　　　　　　vol.372<br />
■■　    mailmagazine of book reviews ［ 物書きの流刑地 号］<br />
■■------------------------------------------------------------<br />
［CONTENTS］------------------------------------------------------<br />
★近事雑報「南陀楼綾繁のホンのメド」<br />
　→本をめぐる情報＋アルファの雑談です。久々にコミケに出ます。<br />
★緊急寄稿「わめぞ文庫、創刊す」武藤良子<br />
　→雑司が谷の暴れん坊イラストレーターはいかにしてこの本をつくったか。<br />
★「関西古本女子だより」次田史季（ちょうちょぼっこ）　<br />
　→大阪と神戸の「本スポット」から届く、楽しくて美味しいお便り。<br />
★「食の本つまみぐい」遠藤哲夫<br />
　→〈大衆食堂の詩人〉エンテツが料理文化史の重要本を紹介します。<br />
★「酒とつまみと営業の日々」大竹聡<br />
　→各方面で話題沸騰のミニコミ「酒とつまみ」の営業秘話です。大好評。<br />
★「版元様の御殿拝見」塩山芳明<br />
　→新幹線通勤中に毎日一冊は本を読む男が版元の社屋を徘徊します。<br />
＊本文中の価格は、すべて税抜き（本体）価格です。<br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■南陀楼綾繁のホンのメド　<br />
新刊、古書、マンガ、雑誌、ウェブサイト、書店、イベントの近事雑報<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
★コミケに南陀楼のミニコミだします<br />
　8月17日（日）開催のコミックマーケットにて、10年ぶりにミニコミを<br />
発売します。出店場所は、「西　な―１５ｂ」けものみち計画です。<br />
<br />
けものみち文庫１<br />
積んでは崩し 南陀楼綾繁のブックレビュー＆コラム１９９９〜２００４<br />
A5判・88ページ・表紙カラー<br />
定価1000円＋税<br />
<br />
けものみちに埋もれていた掲載誌やパソコンのハードディスクから発掘され<br />
た、南陀楼綾繁の書評や本に関するコラムのテキストを集成。もちろん全文単<br />
行本未収録。<br />
<br />
　なお当日は、わめぞ文庫１『大阪京都死闘篇　武藤良子関西旅行記』や、<br />
和光大学学生によるミニコミも販売します。ぜひお出でください。<br />
<br />
★『ぐるり』プレゼンツ　南陀楼綾繁のトーク十番勝負　<br />
・その４　声に出して読みたい盗作〜『〈盗作〉の文学史』刊行記念〜<br />
<br />
出演　栗原裕一郎（ニュー評論家）<br />
南陀楼綾繁（ライター・編集者）<br />
ゲスト　安藤礼二（文芸評論家）<br />
朗読　　佐藤わこ（詩人）<br />
<br />
井伏鱒二、庄司薫、大藪春彦、山崎豊子、立松和平……。著名作家をめぐって<br />
囁かれてきた〈盗作〉疑惑を徹底検証した、『〈盗作〉の文学史　市場・メデ<br />
ィア・著作権』（新曜社）の著者・栗原裕一郎さんをお招きして、このスキャ<br />
ンダラスにして業の深い問題を語り合います。『神々の闘争　折口信夫論』<br />
（講談社、芸術選奨新人賞受賞）の安藤礼二さんもゲストとして参戦。オリジ<br />
ナルと盗作を並べての朗読タイムなど、底意地の悪いトークになりそう!?　<br />
<br />
日時　2008年8月18日（月）　18:30開場／19:00開始<br />
場所　古書ほうろう<br />
文京区千駄木3-25-5　1F<br />
電話　03-3824-3388<br />
http://www.yanesen.net/horo/<br />
入場料　800円（要予約）<br />
<br />
予約方法　<br />
（１）ビレッジプレス「ぐるり」編集部<br />
info@village-press.net　03-3928-7699<br />
（２）古書ほうろう　店頭受付のみ<br />
<br />
・その５　映画本に憑かれて<br />
<br />
出演　高崎俊夫（編集者）<br />
南陀楼綾繁（ライター・編集者）<br />
<br />
『月刊イメージフォーラム』の編集部を経て、フリーランスの編集者として、<br />
『ものみな映画で終わる　花田清輝映画論集』（清流出版）、山崎忠昭『日活<br />
アクション無頼帖』（ワイズ出版）などを手がけている高崎俊夫さんに、「映<br />
画本」編集の面白さと厳しさについて、たっぷりと伺います。あの映画評論家、<br />
この俳優の裏話が聞けるかも。<br />
<br />
日時　2008年9月12日（金）　18:30開場／19:00開始<br />
場所　対抗文化専門古書 気流舎<br />
世田谷区代沢5-29-17　飯田ハイツ1F<br />
電話　03-3410-0024<br />
http://www.kiryuusha.com/<br />
入場料　800円（予約優先、15人限定）<br />
<br />
予約　ビレッジプレス「ぐるり」編集部<br />
info@village-press.net　03-3928-7699<br />
<br />
★倉本四郎をめぐるトーク<br />
『ポスト・ブックレビューの時代』上巻（右文書院）刊行記念<br />
「倉本四郎の言葉　「週刊ポスト」の書評と時代」<br />
出演：枝川公一・松山巖<br />
進行：渡邉裕之<br />
<br />
9月11日（木）18：00〜20：00（開場17：45）<br />
東京堂書店本店6階　参加費500円（要予約）<br />
＊お問い合わせ・ご予約は東京堂書店03-3291-5181<br />
または、1階レジまでお尋ね下さい。<br />
<br />
★森岡書店の展覧会とトーク<br />
・Ｐｅｅｃｏファッション画展<br />
８月18日（月）〜８月30日（土）<br />
13〜20時　日曜休み<br />
<br />
Ｐｅｅｃｏ<br />
1945年、横浜生まれ。ファッション評論家。<br />
1975年、ラジオで双子のコンビ「おすぎとピーコ」としてデビュー。ファッ<br />
ション評論家としてテレビ、雑誌、新聞など数々のメディアで活躍中。2004<br />
年にはアルバム「“恋は一日のように”ピーコ シャンソンを歌う」でＣＤデ<br />
ビューし、シャンソン歌手としても活動の場を広げる。本展では、自筆のフ<br />
ァッション画14点を展示販売いたします。<br />
<br />
・トークと朗読の会「カタリココ」<br />
大竹昭子×ミーヨン（写真家）<br />
９月６日（土）　午後７時30分開場　８時開始<br />
要予約　1500円<br />
<br />
〒103-0025<br />
東京都中央区日本橋茅場町2-17-13<br />
第2井上ビル305号 森岡書店<br />
http://www.moriokashoten.com/<br />
<br />
★ちょうちょぼっこでライブと古本市<br />
・ひきたまライブ<br />
カリンバ弾き語りのひきたまさんに、ちょうちょぼっこでライブをしていただ<br />
けることになりました！　夏休み中のちょうちょぼっこへ是非！<br />
<br />
2008年8月22日（金）19:00open 19:30start<br />
￥1500（1ドリンク付）<br />
ご予約はメールにてお願い致します。(chochobocko@ybb.ne.jpまで)<br />
<br />
ひきたま’s spicy music<br />
http://www1.odn.ne.jp/hikitama/<br />
<br />
・古本と男子<br />
本を愛する男子たちが「ちょうちょぼっこ」で古本市を３ヶ月連続で開催します。<br />
<br />
第1部<br />
2008年9月6（土）、７（日）、12（金）、13（土）、14（日）、19（金）、<br />
20（土）、21（日）<br />
<br />
M堂（松岡 高）1946年生まれ<br />
本の森（高橋 輝次) 1946年生まれ<br />
街の草（加納 成治）1949年生まれ<br />
古本オコリオヤジ（林 哲夫）1955年生まれ<br />
にとべ文庫（にとべさん）1963年生まれ<br />
<br />
第2部<br />
2008年10月4(土）、5（日）、10（金）、11（土）、12（日）、17（金）、<br />
18（土）、19（日）<br />
<br />
文壇高円寺古書部（荻原 魚雷）1969年生まれ<br />
モズブックス（松村 明徳）1970年生まれ<br />
スクラップ館（扉野 良人）1971年生まれ<br />
談（折田 徹）1971年生まれ<br />
古書 さらち（aku）1973年生まれ<br />
<br />
第3部<br />
2008年11月1（土）、2（日）、7（金）、8（土）、9（日）、14（金）、<br />
15（土）、16（日）<br />
<br />
BOOKONN（中嶋 大介）　1976年生まれ<br />
縦縞堂（三谷 修）1979年生まれ<br />
エエジャナイカ（北村 知之）　1980年生まれ<br />
古書文箱（薄田 通顕）1984年生まれ<br />
<br />
<br />
なお、ココに載せられなかった新刊、イベントなどの情報は、随時以下に<br />
掲載しています。ときどきご覧ください。<br />
「ナンダロウアヤシゲな日々」<br />
http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/<br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■緊急寄稿　「わめぞ文庫」、創刊す　　武藤良子<br />
雑司が谷の暴れん坊イラストレーターはいかにしてこの本をつくったか<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
<br />
　神保町の「地下室の古書展」で知り合った旅猫雑貨店の金子さんから、雑司<br />
ヶ谷に実店舗を構えるという話を聞いたのは2006年6月のこと。わが町、雑司<br />
ヶ谷に、雑貨屋ができる。しかもどの駅からも遠い、陸の孤島・雑司ヶ谷2丁<br />
目に店を出す、というのを聞いたとき、これは何かせねばならない、という思<br />
いがむくむくと湧きあがった。<br />
<br />
　と言うのも、目白のブックギャラリーポポタム、南池袋の古書往来座、とこ<br />
こ１〜２年の間に、近所に面白そうな店が続々とオープンしたからだ。そこに<br />
旅猫雑貨店も加わるとなれば、これは何かしなければと、思わないほうがおか<br />
しい。とりあえず飲み会でもしませんか、と一度もちゃんと話したこともない、<br />
古書往来座にメールを出してみた。そして、数日後届いた返信メールには、1<br />
人でいくのは恥ずかしいので早稲田の古書現世も誘っていいですか、と書かれ<br />
ていた。こうして目白と雑司ヶ谷に早稲田が加わり、2006年11月に池袋西口<br />
の中華料理屋「蘭蘭」で飲んだのが、そもそもの「わめぞ」のはじまり。<br />
<br />
「わめぞ」は、早稲田・目白・雑司ヶ谷の頭文字からつけられた名前で、メン<br />
バーに、本好き、古本屋が多いことから、その活動は、自然と「古本市」とい<br />
う形がとられている。古書往来座の軒先を借りての「外市」は隔月で開催され、<br />
その合間をぬって、銭湯でトークショーと古本市をやったり、副都心線開業に<br />
合わせて近くのお寺で古本市をやったりしている。<br />
<br />
　その「わめぞ」が、ついに出版にまで手を出すことになった。おもしろいけ<br />
れど、出版社では企画が通らないようなもの、そういうものを世の中に出して<br />
いくという。まるで、物書きの、文章の、流刑地のようで、「わめぞ」でしか<br />
できない楽しい素敵な試みだと思う。<br />
<br />
　その、素敵な試み第一弾に選ばれたのが、ワタクシの『大阪京都死闘篇　武<br />
藤良子関西旅行記』だ。<br />
　今年の4月に1週間、大阪京都を旅行した。大阪のギャラリーiTohenでの個<br />
展「日曜おんな」に合わせての旅だ。展示のための旅行にもかかわらず、一箇<br />
所にじっとしているのが苦手な私は、ギャラリーを抜け出し、ひたすら大阪と<br />
京都の町を歩きまわっていた。路地を歩き、町を見、飯を食い、酒を飲む。夜<br />
は安宿に泊まり、眠れない夜を過ごす。そんな1週間の記録を東京に帰ってか<br />
らブログに書いたところ、なぜか、おもしろい、と評判になった。観光名所を<br />
訪ねているわけでもなく、旅行らしいことは何一つしておらず、ただ真面目に<br />
ひたすら歩いていた1週間。真面目に歩けば歩くほど、おもしろい出来事に遭<br />
遇した1週間。そんな旅行が、みんなの目に、物珍しく映ったのかもしれない。<br />
<br />
　その関西旅行から帰ってきて1ヵ月後の5月、扉野良人さんの『ボマルツォ<br />
のどんぐり』（晶文社）の出版記念が高円寺のコクテイルで行われた。某版元<br />
のAさんに、一緒に行かない、と誘われてノコノコと参上した私は、そこで岡<br />
崎さんとナンダロウさんに会い、アレおもしろいから本にしてみたら、と言わ<br />
れたのだ。ブログでタダで読めるならわざわざ本にする必要はないのでは、と<br />
酔っ払って絡む私に、それは全然違う、とナンダロウさんは言い放ったのだ。<br />
何が全然違うのかよくわからないものの、その言葉には、それなら作ってみよ<br />
うじゃないか、と思わせる何かがあった。<br />
<br />
　題字を描き、挿絵を描き、言い足りなかったものには注釈をつけ、それをワ<br />
ードで組んで印刷し、出来たものをホチキスでとめる。50ページを越えるそれ<br />
は、一度ではホチキスでとまりきらないほど分厚く、見た目は稚拙ながらも、<br />
それでもなんとなく本のカタチをしていた。小学生の文集並みの、はじめて作<br />
った自分の本。なんだか妙にうれしかった。<br />
<br />
　コクテイルの夜からさらに1ヵ月後の6月、「わめぞ」仲間のNさんの新居に、<br />
みんなで遊びに行くことになった。ナンダロウさんも来れるというので、そこ<br />
にこの作ったばかりの稚拙な本を持っていき、ナンダロウさんに渡したのだ。<br />
はい、と。まさか本当に作ってくるとは思ってもみなかったらしく、うれしい<br />
のか、困っているのかわからない、ものすごく微妙な顔で、ナンダロウさんは<br />
笑っていた。その本は、ナンダロウさんの手からその場にいた「わめぞ」仲間<br />
の間を回遊し、おもしろい、と「本」に関してはうるさい人たちからお褒めの<br />
言葉をいただき、そしてそのまま「わめぞ文庫」第一号として、出版すること<br />
が決まってしまったのだ。しかもナンダロウさんの解説つきで。<br />
<br />
　このフットワークの軽さ、決断の早さ、前向きさ。そんな「わめぞ」を私は<br />
愛する。「わめぞ」がなかったら、たぶん一生日の目を見なかったこの私の旅行記。<br />
どうぞ、よろしくお願いします。<br />
<br />
＊わめぞ文庫００１<br />
武藤良子著『大阪京都死闘篇　武藤良子関西旅行記』<br />
解説・南陀楼綾繁<br />
定価　500円（税込）<br />
<br />
8月17日（日）、コミックマーケットの「けものみち計画」ブース（西　なー<br />
１５ｂ）で先行発売。正式発売日は、９月の古書往来座外市初日（９月６日）。<br />
以後、通販も予定しています。詳しくは下記を。<br />
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/<br />
<br />
〈むとう・りょうこ〉1971年生まれ。イラストレーター。<br />
挿画の仕事に『白蓮れんれん』、『FUTON』、『庭の桜、隣の犬』、未來社のPR誌<br />
「未来」の表紙など。<br />
http://www.toshima.ne.jp/~mryoko/<br />
http://d.hatena.ne.jp/mr1016/<br />
<br />
---------------------------------------------------<br />
■関西古本女子だより　　次田史季<br />
（12）自然で、かろやかで、やさしくて<br />
----------------------------------------------------<br />
　最近、違う二人の素敵なピアノを聴いた。<br />
<br />
　一人は、高橋悠治氏。<br />
　ゆったりした明るい柄のシャツに、らくちんそうなズボンとかわいい靴に身<br />
を包み、力まず、軽やかにそっと弾きはじめる。<br />
　鍵盤から離れたときの手の動きはとてもやわらかで、うっとりとなる。<br />
　<br />
　初めて彼を知ったのは、精華大でたまたま借りた水牛楽団のテープを聴いて<br />
興味がわき、少し調べていると彼の名前に行き当たったのだった。<br />
　それ以来、何度かピアノコンサートのちらしを見かけては行きたいと思いつつ、<br />
なかなか行けなかったのだが、今回念願叶い、はじめて彼のピアノを生で聴く<br />
ことができた。バッハ、プゾーニ、モンポウ、オリジナルを堪能。<br />
　小澤征爾も「日本も外国もひっくるめて。悠治ほどすぐれた才能をもってい<br />
るやつも少ない。彼の能力はフランスのピエール・ブーレーズ級だと思う」と<br />
言っている。<br />
<br />
　そのライブからほどなく古本屋さんで、彼の著書『ことばをもって音をたち<br />
きれ』に出会った。少し前には『音楽のおしえ』とも出会い、部屋に積んであ<br />
った。今まで彼の著書に出会ったことがなかったのに、短期間に２冊と出会う<br />
とは何か引き寄せられていると感じた。<br />
　彼は『音楽のおしえ』のあとがきで、「作者にとっては、まちがいなく昨日<br />
の思想にすぎないこれらの文章をあつめて刊行するのは、ここで一応達した結<br />
論や、一時的解決の発表ではなく、読者に対する問題提起（それは音楽の領域<br />
にとどまるものではない）」であり、それを手がかりにして各自の別な結論に<br />
達すれば、それでよいだろう。」と書いている。こういうスタンスの本はあり<br />
そうでなかなかないように思う。だから、何度でも読みたくなるのだと納得した。<br />
<br />
　もう一人は渋谷毅氏。<br />
　彼のことを知ったのは、郷田さんとさねよしいさこさんのライブに行ったと<br />
き。さねよしさんのうたがもっと素敵になるようなピアノを弾いていらっしゃ<br />
った。東京では定期的にライブをされているけれど、関西ではなかなか聴けず、<br />
一度は行かねばと思って初めて行ったのが、奈良の教会でのライブ。アットホ<br />
ームな、でも教会独特のしんとした雰囲気の中、ジャズを堪能。<br />
<br />
　そして今回、ちょうちょぼっこにも来て下さった華乃家ケイさんと渋谷さん<br />
の共演が「はなのや」で見れるということで、真治さんと一緒に行ってきた。<br />
第一部は渋谷さんのソロ、第二部は、華乃家さんとＣＤ「たそがれの夢」にも<br />
収録されている歌を含む、昭和の懐メロ、第三部は、華乃家さんのちんどんと<br />
渋谷さんのピアノのセッションという、なんとも豪華なプログラム。<br />
<br />
　私の好きな、「買い物ブギ」がピアノだけの伴奏バージョンで聴けて感動だ<br />
った。渋谷さんとは、終わったあと少しだけお話もできた。大阪にはあまりい<br />
いハコがないとのことだった。<br />
<br />
　二人のピアニストの共通するところは、自然で、かろやかで、やさしくて、<br />
いい意味で無理していないところだと思う。でもそれはいままでのピアノを弾<br />
いてきた歴史があるからできることなんだろうと思う。<br />
　お二人の曲は、ちょうちょぼっこでもときどきかけています。華乃家さんの<br />
本も扱っています。<br />
<br />
〈つぎた　ふみき〉ちょうちょぼっこメンバー。最近、スープカレーのお店で<br />
バリの音楽と踊りを見て聴いて、よい時間を過ごしました。特にケチャがよく<br />
て、いろんなケチャが見たくなりました。ちょうちょぼっこは8月はお休みで<br />
すが、22日（金）ライブをします。みなさまお誘い合わせの上、お越し下さい<br />
ませ。９月からは３か月連続古本イベント「古本と男子」も！<br />
<br />
貸本喫茶ちょうちょぼっこ<br />
〒550-0014 大阪市西区北堀江1-14-21 第一北堀江ビル4F<br />
 http://www.geocities.co.jp/chochobocko/<br />
＊営業日は、第１〜３週末です。 金18:00-21:00、土日 13:00-21:00<br />
<br />
--------------------------------------------------------------------------<br />
■食の本つまみぐい　　遠藤哲夫<br />
（29）むかしは、よかったなあ、「グルメ」なんぞいなくて。<br />
--------------------------------------------------------------------------<br />
創元社編集部編『続・大阪味覚地図』創元社、1965年1月<br />
<br />
　きのう8月7日大阪から帰ってきた。この原稿の締め切りは9日とばかり思<br />
い込んでいたのだが、さきほど、きのうが締め切りだと気がついた。なので、<br />
とり急ぎ、この本にした。<br />
<br />
　本書が発行になったころ、おれは、臨時雇いを転々としたのち、やっと正社<br />
員で入社できた会社の仕事で、大阪に一年近く住んでいた。そして、今回は、<br />
9月1日発売予定の「ミーツ・リージョナル」10月号の「ザ・めし」特集の取<br />
材で大阪へ行ったのだけど、少し時間があったので、そのころ住んでいたあた<br />
りをウロウロした。当時もそうだったが、今回も行ってみて、変っていねえな<br />
あと思ったのは、そこは阿倍野区の東天下茶屋というところだが、つまりキタ<br />
でもミナミでもない、大阪のはるか南のはずれの「下町」というか「場末」な<br />
のであり、いつも新しい開発の波からは捨て置かれてきた。その風情が満々と<br />
漂っていた。<br />
<br />
　おかげで、天王寺の近鉄デパート横から出る、「阪堺電軌上町線」は一部路<br />
面を走るチンチン電車のままで、東天下茶屋駅そばの「玉突」屋もそのままで、<br />
おれはトツゼン、あの1960年代なかごろにタイムスリップしたのだった。<br />
<br />
　大阪にいるあいだに、本書にのっている店は一軒も行かなかった。本書の存<br />
在すらも知らなかったし、いまでもあまり本を買わないおれは、当時はめった<br />
に本屋に寄ることもなかった。だいたいおれの職種は営業で、奈良、京都、神<br />
戸をまわっていることもおおく、出先でテキトウに店を選んで食べることをし<br />
ていた。ふところぐあいにあわせ、カネがないときはないなりに、あるときは<br />
あるなりに。<br />
<br />
　とにかく大阪は、フツウでも、安く食べられた。キタナイ、コワイをカクゴ<br />
すれば、さらに安く食べられた。そんな中で、おれが東京から行って、よろこ<br />
んでよく食べたのは、スブタとシャブシャブなのだ。どちらも、東京では、手<br />
が出ないほど高かった。というか、シャブシャブは大阪へ行って初めて知った。<br />
一人用のシャブシャブ鍋が据付けられたカウンターに座って、フツウに、昼飯<br />
に牛肉をシャブシャブやりながら食えるというのは、カンドー的だった。スブ<br />
タ・ライスも、東京では、ありえない値段で食べられた。<br />
<br />
　知らなかったが、本書を見ると、シャブシャブがその名前で大阪の都心の街<br />
頭に進出したのは、ちょうどこの時期のことらしい。そのころサラリーマンの<br />
多いキタの街を歩いていると、「シャブシャブ」のポスターや看板があって、<br />
それでおれは入ってみたりしたのだが、「本みやけ〈スキ焼き〉」の項に、こ<br />
う書いてある。「スキ焼きのほか、バター焼き、水炊きがあるが、バター焼き、<br />
水炊きは、あっさりしていていくらでも食べられるので、うっかりしていると<br />
予算が超過するおそれがある。ここの水炊きと同じ方法で「シャブシャブ」と<br />
いう名で売り出している店もあるが、水炊きに関しては、ここが元祖といって<br />
もいいだろう」<br />
<br />
「シャブシャブ」の「元祖」については、いろいろ伝説があるが、カウンター<br />
で1人でも食べられる方式は、このころ普及したにちがいなく、70年代に東京<br />
でも普及したが、いつのまにか姿を消した。<br />
<br />
　それはともかく、本書は、まだ「グルメ」の気配もないころで、本書の執筆<br />
陣も「食通」や「評論家」を気どることなく、店の受け売りを自慢そうに語る<br />
能書きも控えめだ。ときには食通を皮肉ってすらいる。梅田地下街にある、オ<br />
ヤジたちの憩いの場「ぶらり横町」。そこの「お里」、ここはいまでもあるが、<br />
おれは入ったことがない、いわゆるホルモンの串焼き屋ということになるか。<br />
そこには、こう書いてある。「ここではビフテキなんか牛肉のクズである、な<br />
んて気がするのは不思議だ」<br />
<br />
　いまどきの「グルメ」や「評論家」は、味覚の楽しみより「自分自慢」が多<br />
いが、当時は、書き手の余裕というか、味覚を悠々と楽しんでいる様子があふ<br />
れている。<br />
<br />
「イタリア〈スパゲティ〉」の、「ほかに野菜オンリーのスパゲティもある。<br />
これは人の好みや食欲によるから絶対とはいえないが、わたしはこれが最高の<br />
ように思う」なんて書き方を見ると、むかしは、ほんとに人や味の個性を理解<br />
している人たちが書いていたのだなあ、そこへいくと、いまは自分が絶対の<br />
「神様」のような口ぶりの連中がふえたことよ。マズイものやマズイ店をあげ<br />
つらねて、えらそうにしている連中も、ふえた。ああ、むかしは、よかったな<br />
あ、だいたいこんな本なんかなくても、じゅうぶん食を楽しんでいたんだもの。<br />
と思うのだった。ああ、やっぱり、むかしはよかった。<br />
<br />
　とりあげられる店も、「あかふんどし」なる安直な飲み屋から、ガスビル食<br />
堂のような高級店まで。「続」とあるが、『大阪味覚地図』の改訂版のことの<br />
ようだ。1970年版『大阪味覚地図・北』になると、創元社編集部編ではあるが、<br />
執筆者に大久保恒次さんのような「大物」が登場、やや「通好み」「通気どり」<br />
がクサイかんじになる。<br />
<br />
〈えんどう・てつお〉大阪の雑誌の取材だの、新潟日報にコラムの短期連載だ<br />
のと、もっぱらローカルにやっています。<br />
ザ大衆食　http://homepage2.nifty.com/entetsu/ <br />
<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■酒とつまみと営業の日々　　大竹聡<br />
（63）ライブとイベントで直販順調<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
　2007年12月7日。『酒とつまみ』10号が、編集部に届いた。といっても、<br />
例によってみんなで手分けをして運び上げるのだ。部数は1万部。増えること<br />
はありがたいが、持ち運びの苦労はそれだけ増していく。痛し痒しというとこ<br />
ろだろうか。<br />
<br />
　この日も夕刻から、銀座の店を回り、いつもの通り、最新号をお届けにあが<br />
ったが、今回ばかりは、ああ、間に合ったなあという感慨が強かった。<br />
　というのも、翌8日、9日に、連載陣の松崎さん、すわさん、石倉さんが出<br />
演する『はだかの王様』の公演があるからだった。松崎さんから連載エッセイ<br />
の原稿をいただいたのは遥かに以前のこと。今回のお話の舞台は灼熱のビアホ<br />
ール。つまり、原稿をいただいてからでさえ、それだけの月日が経っていたの<br />
である。これで、ライブ公演に間に合わないようなことがあれば洒落にならな<br />
い。だからこそ、公演前日に10号が納品となったことが、非常な幸運に思われ<br />
たのだった。<br />
<br />
　できたばかりの最新号です。公演会場で販売をさせていただきながら、私は<br />
いけしゃあしゃあと言ってのけた。すみません。しかし、久しぶりの1冊とい<br />
うこともあり、また、松崎さんたちのライブの会場でこの雑誌を買うことを楽<br />
しみにしてくださっているお客様もいらっしゃることから、売れに売れた。こ<br />
の２日間の直販部数は100冊を越えた。<br />
<br />
　そして、週が明けて、12日の夜には、お世話になっている「古書ほうろう」<br />
さんにて、トークライブに呼んでいただいた。司会はやはり連載陣の一人、南<br />
陀楼綾繁さん、トークの相手は、あの『モツ煮狂い』のクドウさんである。<br />
<br />
　たくさんの方々にお運びいただき、お客さんにも、出演者にも酒が出たから、<br />
どんな会になるのだろうと思っていたが、巧みな司会とクドウさんの誠実な性<br />
格に助けられ、私はただ緩々と酒を飲み、会が進んでいくにつれて、けっこう<br />
しっかりと酔っ払っていくのだった。<br />
<br />
　それにしてもクドウさんの情熱はすごい。日本中のモツについて調べつくし<br />
たならば、いずれは目を世界に向けたいという。これには笑った。世界のモツ<br />
を調べようと考えている人は、クドウさんのほかに、あんまりいねえんじゃね<br />
えかなあ、なんてことを思いながら、また、酒を飲んだ。<br />
　会の後には、古書ほうろうのみなさんも、遅くまで付き合ってくださって、<br />
さらに酒を飲んだ。<br />
　そして、この晩もまた、最新号を販売していただいた。その数、45冊。まった<br />
くもって、ありがたい一夜となった。<br />
<br />
〈おおたけ・さとし〉酒とつまみ編集発行人。<br />
沖縄、北九州、四国と取材が続いてひどく日焼けをし、連日脱水ぎりぎりで痛<br />
風発作に怯えつつビールを飲みまくる日々。とくに2日間の四国お遍路はヘビ<br />
ーでした。禁酒して気温36℃の中を歩くのみ。死ぬかと思った。酒つま11号、<br />
今しばらくお待ちくださいませ。<br />
http://www.saketsuma.com<br />
<br />
ブログ「『酒とつまみ』三昧」<br />
http://blog.livedoor.jp/saketsuma/<br />
<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■版元様の御殿拝見　　塩山芳明<br />
（72）芳賀書店の巻　“H”マークがドーン!!の成人さん御用達ビル<br />
---------------------------------------------------------------------　<br />
誤字、脱字には大寛容なエロ漫画界一筋のせいか、本の数をこなす割に他人<br />
の誤植にはまず気づかない（でも、昨今の朝日文庫がひどいの位はわかる）。<br />
50半ばにしてこの程度の俺が、学生時代に既に、「本当に校正してんの？」と<br />
呆れ果てた本を次々に出してたのが、芳賀書店だ。ゾッキで買った寺山修司や<br />
松田政男、武智鉄二や大島渚の本のひどいの何の。座頭市（勝新）やめくらの<br />
お市（松山容子）が校正してんのかと、マジで考えた。<br />
<br />
　当時（70年代前半）の同書店は、今も本店がある専大交差点の同じ場所。<br />
木造のバラック風２階建てだったと。１階で小売りしてて、自分トコのゾッキ<br />
も扱っていた（古本専門だったと思うが、記憶はハッキリしない）。ハッキリ<br />
してるのは、１年中店舗のあちこちに赤旗が林立してた事。神保町交差点、今<br />
みずほ銀行のATMがあるトコの地下にあった、岩波系新刊小売りの信山社と並<br />
ぶ、神田駿河台地区の労働争議のメッカ（書泉グループがそれに加わるのは、<br />
数年後の70年代半ば）。<br />
<br />
　かつてのバラック店舗の跡地には、芳賀書店本店の堂々たる９階建てビルが<br />
（神保町周辺に計４店舗）。白夜書房といい、ビニ本で財を成した版元って、<br />
案外シャレた御殿を。ビルは正面から見ると、外観が３等分されている。真ん<br />
中が黒を基調としたガラス窓。右側が階段、左側が壁面。両側はいずれも、千<br />
円札大の薄茶のレンガで覆われていてシック（30個に１個くらい、スミアミ80<br />
％くらいのレンガが散ってるが、その規準は不明）。<br />
<br />
　ビル入口には、３色パンならぬ、4色パン状の黒っぽい社のトレードマーク<br />
が（相撲の行事が手にする、うちわみたいな奴のカッコ）。中央に“H”とドー<br />
ン!!　もちろん、“H本”の意味じゃなく、社名のアルファベットだろう（違っ<br />
てたりして…）。ただ正面にあつらえられた横文字、“ADULT BOOK VUDEO DIGITAL <br />
VIDEO DISK”はどうか？　御殿のムードブチ壊わしと言うか、“ビニ本成金”が<br />
そこまで素直に、恥多き出自を明かす事もないかと。“18歳未満云々”の表示だ<br />
けで、未成年も入って来ないだろうし（ひょっとして外人さん対策？）。<br />
<br />
　本御殿前は週３回、古本屋街に行く度に通るが、最近はめったに入らない。<br />
エロ本編集者にはエロ本屋嫌いが多いせいでもあるが、店内にかつての熱気が<br />
なく、寂しくなっちゃうからだ。20世紀までの同店は、眼の血走った全世代に<br />
渡る発情野郎の群れを、レジのニコニコおばちゃんが巧みにさばいていた。昭<br />
和の疑似家族的風景のエロ本屋（熟女ブームはまだ先の話）。<br />
<br />
　客が減ったからおばちゃんが消えたのか、あるいはその逆なのか、最近は若<br />
い兄チャンがレジに目立つ。オナニー仲間からオカズを買うようで、下半身が<br />
落ち着かないと思うが（時給はおばちゃんょり安そう）。<br />
<br />
　昨今版元としては、シネアルバムシリーズくらいしか見ないが、60〜70年代の<br />
モノは、今復刊すればそれなりに売れると思うが。無論、その際は、誤植だけは<br />
直してくださいヨ！<br />
　　<br />
〈しおやま・よしあき〉エロ漫画編集者。編プロ「漫画屋」を率いる。著書<br />
『嫌われ者の記』『現代エロ漫画』（一水社）、『出版業界最底辺日記　エロ漫<br />
画編集者「嫌われ者の記」』（ちくま文庫）。1980年以降書き散らしたコラムを<br />
まとめた『東京の暴れん坊　俺が踏みつけた映画・古本・エロ漫画』（右文書<br />
院）が好評発売中。<br />
<br />
なお、この連載に関しての批判・苦情・お叱りは筆者本人まで、どうぞ（た<br />
だし、謝るとは限りません）。<br />
mangaya@air.linkclub.or.jp<br />
http://www.linkclub.or.jp/~mangaya/<br />
<br />
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■■　［書評］のメルマガ 　 　　　　　　　　　　　　　2008.7.31.発行 
■■ 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　vol.371
■■　mailmagazine of book reviews　　　　　　　...</summary><author><name>shohyou</name></author><dc:subject>バックナンバー</dc:subject><content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="ja"><![CDATA[■■----------------------------------------------------------------<br />
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■■ 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　vol.371<br />
■■　mailmagazine of book reviews　　　　　　　[心余りて詞たらず 号]<br />
■■----------------------------------------------------------------<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
■コンテンツ<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
★「極私的読書日記」／石飛徳樹<br />
→今回もお休みでーす。<br />
<br />
★「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ！」／ミラクル福田<br />
→映画を思わせるような、絵の展開の漫画、とは？？<br />
<br />
★「月刊ニュースなビジネス書評」／aguni<br />
→夏だ、野菜だ、健康だ！<br />
<br />
★「あんな新刊こんな新刊」／荻原千尋<br />
→ハリポタと過ごした書店員人生、そして消えていく雑誌……<br />
<br />
★「本の香りだけ」／守屋淳<br />
→好きだけど、わからない人について考えます。<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
■「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ！」／ミラクル福田<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
味わいを味わうべし！<br />
<br />
『センネン画報』　今日マチ子　太田出版　本体価格：１２００円<br />
<br />
マンガを読んで、初めて映画を意識したのは、吉田秋生の『カリフォルニア<br />
物語』。コマの割り方が、なんだか映画を見ているみたいな（←余分な説明が<br />
なく、“絵”でストーリーをかたってくれる、という意味です）、そんな感覚<br />
を始めて味わったのが、このマンガでした。<br />
そしてその後に、これまたすごい！　と思ったのが『バナナフィッシュ』。す<br />
っかり吉田秋生にくびったけになったのは、でも、もうずい分前のことです。<br />
<br />
でも、久しぶりに、映画を思わせるような、“絵”の展開のすごさでぐいぐい<br />
と引っ張ってくれる「マンガ」（と、とりあえずは言っておきましょう）に出<br />
合えました。それが、この『センネン画報』です。<br />
<br />
一枚一枚のコマのなかに、当然、ひとつの絵があるわけですが、それらの絵<br />
と絵をつないでいる何かが、伝わってくるんです。余計な説明はまったくな<br />
し。でも、それでいて、なんともいえない情感がコマとコマの間から漂って<br />
くる──なんとも言えない不思議な感覚が味わえます。<br />
<br />
この伝わってくる情感は、著者である今日マチ子が感じていることであるこ<br />
とは間違いありません。その感覚をつかまえることがまず、すごいと思いま<br />
す。ぼくに伝わっているということは、あきらかにぼく以外の人にも伝わっ<br />
ているはずなのですから。<br />
それと同じくらい「ほうっ」と思えるのが、先ほどから言っている、コマと<br />
コマの間に情感をとらえる技術です。<br />
<br />
「心余りて詞たらず」は、六歌仙の在原業平を評した言葉ですが、今日マチ<br />
子のこの絵には、充分、心を伝えるだけの技術があります（偉そうな物言い<br />
になって恐縮ではありますが）。そして、遍昭を評した「歌のさまはえたれど<br />
も、誠すくなし」という言葉とは、まったく反対で、コマ割りの術ばかりで<br />
なく、そこにはちゃんと伝わってくるものがあります（ホメすぎではない、<br />
と信じてます）。<br />
<br />
なにはともあれ、まずはこの、著者自らのＨＰをごらんあれ。<br />
ＨＰでよいと思ったら、印刷された本で、紙に載ったインクの感触を味わう<br />
べし、です。この連載、いつまでも続いてほしいもんです。<br />
http://diary.jp.aol.com/juicyfruits/<br />
<br />
ちなみに、映画女優とは、名前が似ているのですが、どんな人なのかは、会<br />
ったことがないので、知りません。<br />
<br />
<br />
（ミラクル福田　編集者）<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■「月刊ニュースなビジネス書評」／aguni<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
　レッツ、野菜ライフ！<br />
<br />
　aguni です。ビジネス書というよりはベジブル書です。<br />
<br />
『からだにおいしい野菜の便利帳』<br />
　板木 利隆監修<br />
　税込価格：&yen;1,365（本体：&yen;1,300）<br />
　出版：高橋書店（2008.04）<br />
　http://www.bk1.co.jp/product/02993728/p-aguni00047<br />
　http://www.amazon.co.jp/dp/4471033816?tag=bizknowledge-22<br />
<br />
　ニュースでも話題になっていましたが、今年は猛暑で野菜が安くなってい<br />
ます。ということで今日の一冊は、野菜の本です。<br />
<br />
　この本、レシピ集というよりは、野菜の薀蓄集。大井町アトレの有隣堂で<br />
なんとランキング１位。（今はハリポタかもですが・・・。ほかでは見ない<br />
ので、きっと店員さんに目利きがいらっしゃるのでしょう。<br />
<br />
　で、すかさず購入。<br />
<br />
　前にマッサージ屋さんに聞いたのですが、ベジタリアンの人の体はとても<br />
綺麗で触るとわかるそうです。肉食の人に比べて血液さらさらとのこと。<br />
<br />
　これは戦後教育のせいかもしれませんが、何か健康になるためには肉を食<br />
わなくちゃ、という思い込みがありますが、実際には健康になるためには野<br />
菜をうまく食べること。<br />
<br />
　実際に私もスーパーに行ってみました。<br />
　なるほど。野菜がとても安いです！<br />
<br />
　しかし問題は、知識です。<br />
<br />
　季節毎の色とりどりの野菜。最近では中国野菜やイタリアの野菜なども、<br />
普通に作られるようになっています。<br />
<br />
　で、これ、どうやって食べるの？　これが問題。<br />
<br />
　これをなかなか訊けないのがスーパーです。忙しいのに、店員さんに聞く<br />
のもなぁ、ということで、無難な野菜と、肉や魚料理になってしまう。<br />
<br />
　こんなときに役立つのがこの一冊。スーパーで売っても喜ばれるのではな<br />
いでしょうか？<br />
<br />
　原産地から栄養、歴史から効能まで、あるいはもちろんレシピや栽培分布<br />
図など、野菜に関するありとあらゆるネタが満載です。<br />
<br />
　また、写真が美しいのです。制作者の、野菜に関する「愛」を感じますね。<br />
<br />
　ほかにもきのこ類、海草、果物、ハーブも掲載。これだけあればかなり食<br />
卓が楽しめるのではないでしょうか？<br />
<br />
　で、私もここ一週間ほど、ほぼ野菜だけの生活を送ってみました。色とり<br />
どりの美味しい野菜を食べて、舌は喜ぶ、しかもダイエットにもなりました。<br />
<br />
　しばらく野菜生活を続けてみたいと思っています。<br />
　この本はバイブルですね。<br />
<br />
　惜しむらくは、レシピに肉や魚を使ったものが多いこと。せっかくでした<br />
ら、野菜だけで楽しめるレシピを中心にして欲しかったですね。<br />
<br />
　aguni　ビジネス書評者／認定コーチ＆経営品質協議会セルフアセッサー<br />
　　　　　　　　　　　　 ２００８年度日本経営品質賞審査員<br />
<br />
・好評発売中『人の力を引き出すコーチング術』（平凡社新書404）<br />
　ｂｋ１　http://www.bk1.co.jp/product/02955817/p-aguni00047<br />
　Amazon　http://www.amazon.co.jp/dp/4582854044?tag=bizknowledge-22<br />
---------------------------------------------------------------------　<br />
■「あんな新刊こんな新刊」／荻原千尋<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
皆さん、こんにちは。<br />
7月は、ハリー・ポッターシリーズの第7巻、「ハリー・ポッターと<br />
死の秘宝」(静山社)の発売があり、全国の書店がにぎわいました。<br />
炎天下の下、私も早朝から閉店まで街頭販売をしました。99年に<br />
第1巻「ハリー・ポッターと賢者の石」が発売されてから約10年、<br />
小学1年生だった読者は、もう高校生になっている、と思うと、<br />
本当に長いシリーズだったんだなあ、と思います。<br />
売上のことを思えば嬉しいけれど、買い切りになった頃から、正直、<br />
ちょっぴりわずらわしくも思ったこともありました。在庫を大量に<br />
抱えて、困っている書店もあるはずです。<br />
第2巻目以降、毎回街頭販売をやっています。異動や転職のため、<br />
毎回違う場所で『ハリー・ポッター』を売ったなあ・・・。<br />
私の書店員人生は最初の数年間をのぞき、ハリ・ポッターとともに<br />
あったような気がします。これで最後、と思うと感無量。<br />
「最終巻がとうとう発売です」と通勤途中の人々に向かって声を出し<br />
ながら、ちょっとセンチメンタルな気持ちにすらなりました。<br />
（実は1冊も読んでいないが・・・。）<br />
ハリー・ポッターにかわる厚くて高くてバカスカ売れるシリーズが、<br />
どうか発売されますように。<br />
<br />
そして、そのハリー・ポッターの発売の前日、私がせっせと本を並べ<br />
たり風船を膨らませたりしていた頃、八王子の書店で通り魔事件が<br />
起こりました。<br />
私が半年前まで働いていたのも郊外の駅前書店。<br />
一緒に働いていたアルバイトの大学生たちの顔が目に浮かび、とても<br />
他人事とは思えませんでした。その現場に私がいたら、自分の働く店<br />
で同様の出来事が起こったら、と考えてみましたが、いい対応策など<br />
思いつくことはできません。<br />
書店は、安全な場所というイメージがありますよね。書店ではたいて<br />
いの人がリラックスして本を選んだり、立ち読みをしたりしています<br />
し、私がいた郊外店でも、小さな子どもを放置していくお客様がしょ<br />
っちゅういました。<br />
郊外の書店は大型化が進み、一方でコスト削減をせざるを得ません。<br />
書店は、どんな人でも出入りでき、長時間滞在できる場所である一方、<br />
遅い時間帯になると広い売り場に少ない従業員で営業している状況で<br />
す。どんなに従業員を増やしても、このような事件が防げるわけでは<br />
ありませんが・・・。<br />
どうか、これからも書店がたくさんの人にとって楽しく心落ち着く場<br />
所でありますように。<br />
そして、亡くなった方のご冥福を心からお祈りします。<br />
<br />
さて、男性誌『月刊ＫＩＮＧ』（講談社）休刊のニュースを皆さんは<br />
ご存知でしょうか。多くの同僚たちが、ちょっと驚きつつも<br />
「やっぱりね」という感想をもらしていました。<br />
2006年9月、「若い男が好きだ〜♪　変な意味ではな〜い♪」という<br />
妙に耳に残る歌詞のＣＭソング（BY　つんく)と、注目を集めていた<br />
リリー・フランキー氏の応援、そして近年では珍しく金のかかった<br />
書店用販促物を引っさげて、華々しく（？）デビューしつつも、<br />
最初から「意欲は買うが、なんだかなあ・・・」「読者が見えん」<br />
「これ、若者が買うのか？」という意見の聞かれた『月刊ＫＩＮＧ』<br />
どう考えてもはずした特集をごく当たり前のようにやっていたり、<br />
意外な人物が連載をやっていたりするのが興味深く、同時雑誌担当<br />
だった私は、なるべく毎号内容チェックをするようにしていました。<br />
「やけにデカい発言をこいては、クラスの中で浮いているが、そのこと<br />
に自分で気がついていない男子」を「ちょっとクセがあるけど、いいと<br />
ころもあるんだから、皆に理解してもらえるといいネ、と心配しつつ、<br />
結構大物になっちゃうんじゃないの？とちょっぴり期待もしてしまう<br />
担任教師」のように、その動向を見つめていたのですが・・・、<br />
2年弱で休刊というのは、たいへん残念ですねえ。まあ、仕方ないん<br />
じゃん、とクールに思ったりもしていますが。<br />
久々に買ってみた8月号（すごく薄い！休刊前の雑誌の悲しさです）<br />
は、「愚直な男のドラマを生む飯！」という、オッサンくさい特集。<br />
メインの有名人はオダギリジョー、原田芳雄、アントニオ猪木、佐藤<br />
優と、オヤジ率80％くらいか（オダジョーもちょっとオヤジに足を<br />
つっこんでると見なしてみました）。<br />
<br />
オヤジたちの「俺はこうやって若い時期を生きてきた」みたいな自慢<br />
が多く、妙に説教くさい一方、ギャルの水着にも熱い注目を浴びせる<br />
『月刊ＫＩＮＧ』。なんだか、オジサンが、若い男にはこうあってほし<br />
い、みたいなドリームを語っている印象をぬぐえません。最近の若者<br />
をターゲットにしている割にはとにかく暑苦しく、見当はずれなかん<br />
じの説教臭さなんですよねー。<br />
萩原健一のインタビュー記事の中で、インタビュアーが「AROUND30<br />
は仕事を任され、忙しすぎる毎日に嫌気が差しながらも働き続けてい<br />
る。今の働きが認められ、給料に反映されるのはまだずっと先。それ<br />
でも頑張り続けている。」と書いている。<br />
うーん。今のアラサー世代（笑）は将来の給料に期待なんかできない<br />
と思っているよ。期待できるような立場の人は、たぶん『プレジデン<br />
ト』とか読んで、カリスマ経営者とか学者とかコンサルタントとかか<br />
ら学んでるからさ、と思っちゃうのは私だけなんでしょうか。<br />
<br />
近年で成功した雑誌（専門誌をのぞく）は、「等身大」と「実用性」を<br />
大切にしていると思います。（予想外に売上を伸ばした『小悪魔ageha』<br />
が、現役キャバクラ嬢をガンガン誌面に出し、髪の盛り上げ方やら<br />
化粧品の選び方やらを徹底的に追及しているのが象徴的。読者はもう<br />
キャバ嬢だけではないところがすごい！）そういう雑誌ばかりという<br />
のもつまらないと思うからこそ、『月刊KING』に期待していたわけで<br />
すが。<br />
<br />
そんな『月刊KING』が残した最大の功績はなんと言っても『妄撮』<br />
でしょう。若い女子の何気ない写真の一部分が破れたようになってい<br />
て、中から下着がのぞいているという連載があったのですが、それを<br />
まとめた写真集が、大ヒットしているのです。中学生男子あたりが<br />
普通に思いつきそうでありながら、意外となかったそのエロっぽい構<br />
図に、連載時から私も注目していましたが、店頭に並べた途端、火が<br />
つきました。きっちりスーツを着込んだサラリーマンの皆さんが、<br />
丹念に立ち読みをし、ご購入になります。名もない女の子ではなく、<br />
結構旬なアイドルが挑戦しているところもありがたみがあり、チラ見<br />
えするのが裸ではなく下着であるところも、かえって買いやすくてい<br />
いのかもしれません。男性の同僚に中を見せると、かなりいい反応で<br />
す。「下着が水着っぽいのが残念だなあ」とか言いつつも、ページをめ<br />
くる手が止まってないぞ！<br />
休刊したとは言え、『妄撮』というナイスジョブを残し、グラビア写真<br />
界に衝撃を与えた『月刊KING』。さようなら。お疲れ様でした。<br />
いつの日か、また本屋で会おうね。<br />
<br />
（乙女派美人書店員）<br />
---------------------------------------------------------------------　<br />
■「本の香りだけ」／守屋淳<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
好きだけど、わからない人<br />
<br />
『陶淵明全集』上下　松枝茂夫・和田武司訳注　岩波文庫<br />
<br />
<br />
中国の歴史と、芸術にいろいろ触れていると、「好きなんだけど、わからな<br />
い人」に出会うことがあります。筆者にとって、その典型が陶淵明（本名は<br />
陶潜）<br />
<br />
なぜ、わよくからないのか。筆者の頭が悪いから、というのはその通りなん<br />
ですが（笑）、それはさておいて、たとえばこんな有名な詩句にそれは典型<br />
的なんです（筆者訳）<br />
<br />
歓を得ては当に楽しみを作すべし<br />
（喜ばしいことがあれば、楽しまない手はない）<br />
斗酒　比隣を聚めん<br />
（酒を用意して、隣人をあつめよう）　<br />
盛年　重ねて来らず<br />
（若い時は一度きり）<br />
一日　再び晨なり難し<br />
（一日に朝は二度来ないのだ）<br />
時に及んで当に勉励すべし<br />
（時をのがさず、楽しみにふけろう）　<br />
歳月　人を待たず<br />
（歳月は、人を待ってはくれないのだ）『雑詩』<br />
<br />
「歳月　人を待たず」という詩句で有名なんですが、これって元の詩を読む<br />
限り、勉強しろとか刻苦努力せよ、みたいな話では全然ないんですね。逆に、<br />
時間がもったいないから呑めや歌えや楽しもう、と……<br />
<br />
で、陶淵明という人の略歴を見ていくと、面白いことがわかるんです。陶淵<br />
明はもともと政治への志向を持っていなかったのか、というと、そんなこと<br />
はありませんでした。いや、若い頃は世直しに一肌脱ぎたいと血気にはやっ<br />
ていたこともあったようです。<br />
<br />
そんな背景から考えるに、陶淵明は<br />
・現実社会がいやになって本当に享楽三昧を良しとしたのか<br />
それとも、それは見せかけだけで、<br />
・政治への強い意識を持ちながら、それを抑えつけるように「歳月　人を待<br />
たず」と言っているのか<br />
　どうも心象風景が見えてこないんですね。<br />
<br />
それで、この全集を読んでいくと、他の隠者に対抗意識を燃やしているん<br />
じゃないの（笑）、と読める詩まで出てきていて、淵明さん<br />
・本当に田舎暮らししたいの？<br />
・本当に政治はいやになったの？<br />
・本当に隠逸だけで良いと思っているの（名前を残そうとはしてないの？）<br />
等、結構、疑問の種はつきないのです。<br />
<br />
まあ折衷的に解釈すれば、人間ってそう単純に割り切れるものではないので、<br />
いずれの面をも少しづつ持っていて、それが詩の独特の味わいを出している<br />
という感じになるのかもしれませんが……<br />
<br />
（守屋淳　自称作家　バカボンパパより一つ上なのだ）<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■あとがき<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
＞最近、所要で富山に行ってきました。<br />
＞はあはあ<br />
＞滑川というところだったんですが、ホタルイカの名産地ということで、残<br />
念ながら寄れなかったんですが、ホタルイカミュージアムもあるそうなんで<br />
す。<br />
＞へー、面白いですね。<br />
＞で、３月〜５月くらいがシーズンらしいんですが、その頃はミュージアム<br />
の水槽にホタルイカ放し飼いにしているそうなんです。ところが、それを食<br />
べちゃう観光客が続出して、食べないでくださいって看板が立ってるとか<br />
（笑）<br />
＞なんでしょう、踊り食いと勘違いしちゃうんでしょうかね。<br />
＞いやー、わかりませんが、水族館で水槽の魚食べちゃうようなものですよ<br />
ね。その心理って、わかるようなわからないような、ですね……<br />
<br />
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■■ 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 vol.370
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■コンテンツ<br />
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★「三ツ星☆☆☆・人情馬鹿の店」／大友 慶<br />
→有楽町線沿線のおやじ天国を紹介します。<br />
<br />
★「本の周りで右顧左眄(うこさべん)」／蕃茄山人<br />
→今回は、うってかわって美少女（？）モノを紹介です。<br />
<br />
★「ベストセラーに背を向ける」／朝日山<br />
→ワーキングプアを救うには、こちらの方が有効だ！<br />
<br />
★「ハタナカリエコの本日和」／畠中理恵子<br />
→今回はお休みでーす。<br />
<br />
★「どこでも読書」／オオウラウタコ<br />
→今回はお休みでーす。<br />
<br />
★「こんな本をセンデンしたい」／小林圭司<br />
→今回はお休みでーす。<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
■「三ツ星☆☆☆・人情馬鹿の店」／大友 慶<br />
--------------------------------------------------------------------<br />
東京で地道に商いをする飲食店を毎回１店舗ずつ紹介――<br />
「三ツ星☆☆☆・人情馬鹿の店」（４）<br />
大友 慶<br />
<br />
みつぼ――焼きとん（池袋）<br />
　本がお好きならこの店をご存知の方も多いのではないか。なぜなら表側の路<br />
地を隔てて、池袋ジュンク堂本店と向かい合っているからだ。ジュンク堂１階<br />
の窓ごしに一瞥できる赤ちょうちん、開け放った戸口からもうもうと串焼きの<br />
煙を大放出しているのがみつぼだ。<br />
　数年前、ジュンク堂前で友人と待ち合わせをし、そのままこの店に連れ込ま<br />
れた。夏の終わりで、欧州に留学する友人の壮行会だったかと思う。<br />
　ずいぶん小汚い店だなぁ、それに狭くてあまり声が通らないじゃないか……<br />
と最初はやや眉間に皺を寄せ、所在なくしていたが、出された刺盛を口に運ぶ<br />
とその鮮度のよさに心打たれた。ハツ、ガツ、ハラミ、ナンコツ、レバー、ど<br />
れをとっても臭みがしない。それもそのはず、この店は当日絞めた豚の内臓を<br />
使うことをモットーとしている。これを「つぶしたて」と言うのだそうだ。そ<br />
のことは最近になって知った。<br />
　立て続けに煮込み、串焼き、肉豆腐などを注文するが、やはり美味い。漬物<br />
や胡麻和えなどのサイドメニューに至るまで気が利いていて、しかも安い。こ<br />
うなるともう店が汚なかろうと狭かろうと、いい気分になってしまうものであ<br />
る。酒は日本酒や焼酎、ビールはもちろん、ホッピーもあるのが嬉しい。つま<br />
みとの相性は抜群だ。<br />
　「みつぼ」という店名は元々、20年前の平成元年、学習院下から神田川へ向<br />
かう途中の一角に開いた敷地面積３坪ほどの第１号店が由来になっている。カ<br />
ウンターに５席だけのごくごく小さな店であったとか。現在は江戸川橋寄りの<br />
山吹町に移り、カウンターに10席、４〜５人がけのテーブル席も２つあり、３<br />
坪は７〜８坪になっている。<br />
　８年目になるという池袋店の方はといえば、やはりテーブル席が３つ、平行<br />
して向かい合う２本のカウンターにはそれぞれ８席、敷地面積は10坪くらいあ<br />
るだろうか。満席ですぐに店に入れないときは、軒先にいくつか並んだパイプ<br />
椅子に座らされて、そこでビールを飲み始めることもある。グループで行くな<br />
らテーブルだが、３人までならカウンターに座りたい。ここのように縦に２本<br />
走るカウンターというものをこの店以外に知らない。その間を店員がすいすい<br />
通る。手洗いに行く時は、客もこの間を通らなければならない。これがまるで<br />
花道のようで少し気恥ずかしい。実際、カウンターに座っていると、前を通る<br />
人があれば、どうしても視線がそちらへいってしまう。<br />
　以前、脱いだ上着をこの店に置き忘れてきたことがあった。翌日気がついて<br />
電話をしてみると、「もしもし？　どなたですか？」と年配のご婦人の大きな<br />
声がした。まだ店の開いていない午後２時頃だっただろうか。耳が遠くなると、<br />
声が大きくなると聞く。嫌な予感がした。懸命に上着の説明をするが、あまり<br />
通じていない様子だ。２〜３分説明したあと、「悪いんですけど、またあとで<br />
電話してくれます？」と言われてしまった。仕方ない。そのあと夕方５時頃に<br />
電話をした。するとまた「もしもし？　どなたですか？」と先ほどの声。困っ<br />
たなぁと思いつつ同じ説明を繰り返すと、「ちょっと待ってくださいね」と<br />
いって、電話口を離れた。<br />
　「もしもし？」今度は話の通りそうな男性の声だ。胸をなでおろして、最初<br />
から説明する気力が湧くのを感じていると、電話の向こうで男性に耳打ちする<br />
ご婦人の声が聞こえる。「あのね、昨日、店に上着を忘れちゃったんだって、<br />
ベージュの上着」……なんだ、ちゃんと分かってるじゃないか……。その後、<br />
苦笑まじりに三度目の説明をした。問題の上着は店側でちゃんと保存しておい<br />
てくれた。数日経ってから取りに行くと、きちんとたたまれた上着が出てきた。<br />
煙のにおいが充分に染み込んでいたのは言うまでもない。<br />
　そんなことがあってから、いっそうこの店に興味を持った。あの老婆は何者<br />
だろう。２時から店に来ているということは、下ごしらえなんかを手伝ってい<br />
るんだろうか。開店している時間にこの人らしき人物をみかけたことは一度も<br />
ない。通うたびに、この店のことを根堀り葉堀り聞き出したいと思うのだが、<br />
店内を見渡しても厨房を覗いても立ち働いている人にとっては、「ここが戦<br />
場」という様子で、とにかく注文する以外に話しかけるスキがない。額に汗し<br />
て焼方兼ホールを務めるクレイジーケンバンドのヴォーカルに少し似た人は、<br />
注文はまず間違えないし声もかけやすい感じの人だが、いつも目がもう次の段<br />
取りを考えているという雰囲気で、とても無駄話はできない。あの老婆は誰？<br />
この店の料理がなんでも美味しいのはなぜ？　いつまでこのほったて小屋のよ<br />
うな店は続くの？　立ち退きの話はないの？　などと聞きたいことは次々にあ<br />
るのだが、まぁ、謎は謎のままである方が面白いのかもしれない。<br />
　でもしかし、店はいつも込んでいて、飲みに来ているすべての客の顔がとに<br />
かく幸せそうだ。常連客らしいひとり通いのサラリーマン、初めて来たらしい<br />
若いカップル、４〜５人で来ているむさ苦しい男ばかりのグループなど、構成<br />
は様々だが、この数坪の狭い店にひしめきあいながら、みんな限りなく自由な<br />
時間を満喫している。<br />
　ふと戸外を覗くと、ジュンク堂の窓の向こうに、本を手にした男性がこちら<br />
に一瞥をくれている。明日はあの人がこの店の客になるのだろうか。一度そう<br />
なれば、小生のように“みつぼ”が第一で、ジュンク堂が“そのついで”にな<br />
るのだろうけど。<br />
（大友慶　出版関係社員）<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■本の周りで右顧左眄(うこさべん)　　 蕃茄山人<br />
（４４）「カワイイの帝国」へのガリバー旅行記<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
『原宿ガール』<br />
（橋口いくよ著、メディアファクトリー・本体1,280円）<br />
<br />
ジャケ買いの一冊。天才・真珠子によるショッキングピンクのツインテール美<br />
少女イラスト（？）に目を奪われて手に取った（装丁・祖父江慎）。<br />
<br />
帯文に曰く「私は昔、アイドルになりたかった。」<br />
<br />
32歳ＯＬが渋谷の路上でスカウトをうけアイドルデビューしちゃうという破天<br />
荒な小説である。独特のグルーヴ感があり、大槻ケンヂ「ロッキンホース・シ<br />
ンデレラ」を読んだ時に似た衝撃をうけた。そういえば同書もこれも「ダヴィ<br />
ンチ」の連載だ。<br />
<br />
主人公・杉浦弥代子（この名前の付け方がうまい。ギリギリにリアリティのあ<br />
る地味な名前）はティーンの頃、アイドルになりたくて数々のオーディション<br />
を受けまくり落ちまくった経験を持つ。そして今は32歳の派遣ＯＬ。地味なが<br />
ら仕事も順調、生活は安定している。ちょっとテンポがずれてるけど誠実でや<br />
さしい彼もいる。<br />
<br />
それがある日、渋谷の路上でスカウトをうける、「アイドルになりませんか？」<br />
と。童顔で小柄なため高校生と誤解されたのだ。そこからはあれよあれよとい<br />
う間にことは進み、「原宿ガールズ」というＡＫＢ４８がモチーフと思しき<br />
（あんなに大人数はいないけど）アイドルユニットの一員となる。<br />
<br />
芸名は「高杉ちえり」。通称・チェリー。<br />
<br />
チェリーの周りの人はチェリーの「真の姿」が32歳であることなど知らない。<br />
そして弥代子の周りの人は弥代子の「表の姿」が17歳のアイドルであることな<br />
ど知らない。なぜかというと、その二つの世界に接点はないのだ。当然、ばれ<br />
そうな危機はある。字が巧かったり正しく敬語が使えたりするのがあぶない。<br />
「ごめんなさい」と言ったあと「申し訳ございませんといわなくてよかった」<br />
とホッとしたりする。<br />
<br />
もちろん、17歳になりきるための努力も怠らない。この世に魔法使いがいない<br />
ことを知っている32歳は自ら魔法をかけなければならないのだ。若さを保つた<br />
めの美容への傾注ももちろんのこと、ＤＶＤを見てアイドルポーズを研究し、<br />
ティーン雑誌をくまなく熟読する。研究熱心。日本の勤労女子は基本、くそ真<br />
面目なのだ。そのくそ真面目さによってわが国は支えられているのを忘れては<br />
ならない。<br />
<br />
17歳のチェリーとなった弥代子の周りに起きる数々の衝撃。かつて通ったはず<br />
の道なのにぶつかるカルチャーショック。それらに驚きつつも順応し学習し楽<br />
しんでいく弥代子。読み進むうちに、「あ、これは旅行記だ」と気がついた。<br />
かつてはそこの住人だった者による「女子の国」、いや、「カワイイの帝国」<br />
のガリバー旅行記なのだ。<br />
<br />
でも…、覚めない夢が無いように解けない魔法は無い。解けない魔法が無いよ<br />
うに終わらない旅もない。<br />
<br />
このショッキングピンクの旅の終盤、チェリーは、いや弥代子は読者を大きく<br />
翻弄する（裏切る、とはあえて書かない）。そして小さな奇跡を起こす。<br />
そんなバカなことはあるまいと思うのだけど、この本を読んでいるとなんか<br />
あってもおかしくないような気がしてくる。もしかしたら僕もチェリーの、い<br />
や弥代子の魔法に掛けられたか？！<br />
<br />
<br />
余談であるが…。32歳が17歳に化けるという設定を聞いて「そんなバカな…」<br />
と思った人はきっと30代以下のお若い方だろう。アラウンド・フィフティの僕<br />
らははっきりと覚えている、「ハチのムサシ」の騒動を。<br />
<br />
「ハチのムサシは死んだのさ」をご存知か。平田隆夫とセルスターズの1972年<br />
のヒット曲である。作詞は内田良平（俳優の方ね。黒龍会の方じゃないよ）。<br />
その平田隆夫とセルスターズのボーカルの「みみんあい」である。同曲のヒッ<br />
ト当時、バンドのアイドル的役割だった「みみんあい」は19歳とか20歳とか称<br />
していたんだけど、本当は30過ぎだったことがバレて女性週刊誌で大騒ぎに<br />
なったのだ（当時の30歳と今の30歳では全然意味が違うしね）。<br />
<br />
それからさらに余談。当メルマガ編集人の守屋淳氏は不惑を超えた立派な紳士<br />
であるが童顔のためにとても若く見える。数年前の会社員時代、業界筋のイベ<br />
ントに現場責任者（係長）として派遣された際、童顔のためアルバイトと誤解<br />
されて他社の人間に小僧扱いされたという経験を持つという。<br />
<br />
ことほどさように…。なんの話だっけ？　いや余談が過ぎたようだ失敬失敬。<br />
<br />
とにかく言いたかったのは、書店店頭でショッキングピンクのツインテールを<br />
見かけたらぜひ手にとってくださいということだ。たちまち「カワイイの帝国」<br />
への魔法の旅へといざなわれることだろう。それともうひとことだけ。橋口い<br />
くよさんの著者近影が、それこそ超アイドル級の美人であるということも忘れ<br />
ずに申し添えておきたい。<br />
<br />
蕃茄山人＝都内出版関係某社勤務。本の周辺および時々ダイエット話で大評<br />
判のサイト『蕃茄庵』を運営。http://diary5.cgiboy.com/1/tomatomaster/<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■「ベストセラーに背を向ける」／朝日山<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
生還！イングリット・ペタンクール<br />
「それても私は腐敗と闘う」イングリット・ペタンクール　草思社  <br />
<br />
今月、コロンビアで誘拐され、6年間拉致されていた政治家、イングリット・<br />
ペタンクール氏が解放された。個人的には、とうの昔に土に還っているのでは<br />
ないかと思っていた女史の生還に目を疑った。  <br />
<br />
彼女はなぜ誘拐されたのか？麻薬組織と癒着するコロンビア政府に異議を唱え、<br />
政治腐敗追放のために立ち上がり、無視できないほどに力を付けてきたからで<br />
ある。その女史が、誘拐される前に書いていた手記、それがこの本だ。  <br />
<br />
本のスタートは、1996年、下院議員２年目の12月、国会議事堂の事務所で仕事<br />
をしていると、見知らぬ男が入って来たところから始まる。  <br />
<br />
「あなたは危険な状況ににあります。ご家族も危険です。私は、あなたと既に<br />
接触のあった人物の代理としてここに来ました。どこかにお発ちなさい。もう<br />
決定は下ったのです。もっと具体的に申し上げると、私たちは既にシカリオ<br />
（殺し屋）を雇いました」  <br />
<br />
５ヶ月前にも狙撃されたが、それは警告。今回は本気だろう。腐敗している警<br />
察に相談しても無駄。そもそも闇社会の人物が厳重なチェックを受けないと入<br />
れない国会議事堂の中にノーチェックで入って来ているのである。しかし、そ<br />
れでも彼女は引かない。  <br />
<br />
ペタンクール氏は、フランス生まれ。コロンビアの外交官（後に教育相）の父<br />
とストリートチルドレン救済を行う美貌の慈善家として知られた母というエ<br />
リートというか良家というか、そういうところの生まれ。  <br />
<br />
いずれも立派な両親だが、大使夫人としてよりもストリートチルドレンと共に<br />
生きたい母は離婚。幸せな家庭生活は終わりを告げ、あれこれあって彼女も結<br />
婚・離婚するのだが、母は腐敗したコロンビア政界に楔を打ち込もうと上院議<br />
員を目指していた。母を応援しよう。母のために働こうとしてコロンビアに<br />
戻った。 <br />
<br />
母が当選したあとは、伝手をたどって役人になり、そこで検めてコロンビアの<br />
腐敗を目の当たりにするうちに、ペタンクール女史も政治家を志すようになる。<br />
父母の知名度の高さはあったが、それだけでは当選できない。だからコンドー<br />
ムをばらまくキャンペーンなどでメディアの注目を集め当選を獲得し、戦いの<br />
火ぶたが斬って落とされる。  <br />
<br />
国会議員のほとんどが麻薬組織からカネをもらっている国。腐敗の程度は最悪<br />
レベル。改革者は暗殺の危機に常にさらされ、実際に何人も殺されている。当<br />
面の敵は、父とも親しかった現大統領サンペール。  <br />
<br />
そんな国の運営はどんなものか？アメリカはコロンビアから入ってくる麻薬に<br />
業を煮やしているから、機会があるごとに圧力をかけてくる。麻薬組織のボス<br />
達を捕まえてアメリカに送れ！  <br />
<br />
大統領は、アメリカの手前麻薬組織撲滅は口にするがやる気はなし。麻薬組織<br />
のボス、エスコパルを形だけ捕まえて、宮殿のような刑務所で服役させている<br />
フリときたもんだ。当然アメリカの要求する引き渡しなど応じるはずもなし。<br />
<br />
<br />
そうした状態を快く思わない、別の麻薬組織のロドリゲス兄弟は、ペタンクー<br />
ルを密かに呼び出し、自分たちが警察を使ってエスコパルを暗殺したことを教<br />
えるなど協力的な姿勢を見せる。  <br />
<br />
ペタンクールを快く思わない大統領以下の攻勢も見物だ。ちょっとした会話を<br />
膨らませて「汚職」を作り上げようとしたり政治腐敗を追及する政治家の切り<br />
崩しくらいならよくあることたが、一番怖かった検事長の嵌め方などは見事の<br />
一言…この本、読み方によっては「謀略のデパート」ですぜw  <br />
<br />
もちろんそうした活動の合間にも、多くの人が凶弾に倒れる。ペタンクールの<br />
子供にも危険が迫る。そんな恐怖と対峙しながら、もはや自分が大統領になる<br />
しかないと考え、次期大統領候補として活動している最中の2002年に、女史は<br />
誘拐され、今月になった解放された。  <br />
<br />
あまり日本で関心を持たれていないせいか、生還したペタンクール女史のイン<br />
タビューなどは日本で報道されていないようだ。もし今も女史が戦闘意欲を<br />
失っていないなら、この人は21世紀の南米を代表する大政治家として後世に知<br />
られることになるだろう。なにせ、まだ47歳なのだ。  <br />
<br />
日本では今、「蟹工船」がブームである。この本、いわゆるワーキングプアの<br />
人たちからの支持が大きいとされている。それはいい。しかし「蟹工船」は文<br />
学は政治の僕と考えていた小林多喜二の扇動文学の域を出ないというか、プロ<br />
レタリア文学とはもともとそういうものだ。  <br />
<br />
だから答えは「万国の労働者団結せよ」にしかならないし、実際左翼はその方<br />
向にワーキングプアを取り込もうと活発に活動している。女史も、何を目指し<br />
ているのかといえば「コロンビア人よ。腐敗追放のため団結せよ」だろう。  <br />
<br />
しかし、同じ立ち上がれというなら、架空の人物たちの架空の物語よりも、同<br />
時代を生きているペタンクール女史の方が魅力的ではないのか？美人だしw  <br />
<br />
日露戦争での日本の勝利が、欧米にかなわないと思っていた多くの植民地解放<br />
を目指す志士たちを勇気づけたように、ロシア革命も社会主義など実現できな<br />
いと思い込んでいた左翼たちを鼓舞し続けた。  <br />
<br />
ワーキングプアを本当に勇気づけるのは、理不尽に対していかに立ち上がるべ<br />
きかを教えてくれる「現実」だと思う。組合作って戦うのも良し。しかし、戦<br />
い方はそれだけなのか？  派遣会社が暴利をむさぼる？だったら自分たちが派<br />
遣会社の儲けを奪い取ってプアを救ってやる。大企業が我々を使い捨てにする<br />
？だったら、我々が大企業を使いこなして、要らなくなったらポイしてやるか<br />
？ <br />
<br />
そんな野望を持つ者はいないのか？いるなら、「蟹工船」よりも、この本を読<br />
む方がよほど役に立つ。小林多喜二は、もうこの世にいない。しかし、ペタン<br />
クール女史は今も生きているし、その気になればコロンビア行きの飛行機に乗<br />
って、会いにも行けるのだ。<br />
<br />
（朝日山　烏書房付属小判鮫　好きなジャンル　何だろ？ 最新刊『〈イラ<br />
スト図解〉コメのすべて　生産、流通から最新技術まで』（日本実業出版社 <br />
1500円税抜き）発売中。他に『最強！戦略書徹底ガイド』（ソフトバンク<br />
1,600円税抜き）『農業に転職する』（プレジデント社　1,500円）『イラス<br />
ト図解　農業のしくみ』（日本実業出版　1,500円）も好評発売中です）<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
■あとがき<br />
---------------------------------------------------------------------<br />
＞先日、沖縄の久米島にいってきたんです<br />
＞はあはあ<br />
＞海はきれいだし、食べ物はおいしいし、人は親切だし、もう絶対お勧めです。<br />
海水浴していると、足もと熱帯魚が泳いで行きますから。９月末までは直行便<br />
も出ているので、夏の旅行決まってない方はぜひ候補に！<br />
＞しかし、あなたはリゾートと日の光が世界一似合わない男ですよね（笑）<br />
＞うるしゃーい、本当のことを言うな、プンプン。そうそう、久米島は病院も<br />
しっかりしていて、実はお子ちゃんが最終日に３９度の熱を出したんですが、<br />
日曜日にも関わらず当番医の先生が見てくれて、本当に助かりました。海外は<br />
病気が心配、というお子ちゃん連れにも、ホント最適です。<br />
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■■　［書評］のメルマガ                    　　　　2008.7.18発行  
■
■                                     　　　　　　　　　　vol.369
■■　    mailmagazine of book reviews 　　［ 目...</summary><author><name>shohyou</name></author><dc:subject>バックナンバー</dc:subject><content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="ja"><![CDATA[■■-----------------------------------------------------------------<br />
■■　［書評］のメルマガ                    　　　　2008.7.18発行  <br />
■<br />
■                                     　　　　　　　　　　vol.369<br />
■■　    mailmagazine of book reviews 　　［ 目先の時代 号］<br />
■■-----------------------------------------------------------------<br />
<br />
［CONTENTS］------------------------------------------------------<br />
★近事雑報「南陀楼綾繁のホンのメド」<br />
　→本をめぐる情報＋アルファの雑談です。荻原魚雷さんのイベントなど。<br />
★新連載「全著快読　編集工房ノアを読む」北村知之<br />
　→「全著快読」新シリーズ。大阪の文学出版社の全冊を読みます。<br />
★「入谷コピー文庫　しみじみ通信」堀内恭<br />
　→限定15部でオモシロ小冊子をつくる極小版元の活動報告です。<br />
★「新・新刊書店の奥の院」荒木幸葉<br />
　→金沢から新天地に移り、そこでもやっぱり書店員の日常です。<br />
★「古今東西歌舞音曲芸能図書偏読三昧」高野ひろし<br />
　→しゃべくり芸人の頂点・いとしこいしの回想録を紹介します。<br />
★「オヤツのオトモ」大橋あかね<br />
　→アマいオヤツにゃ本が合う。本邦初の「食い合わせ」書評なのです。<br />
★「林哲夫が選ぶこの一冊」<br />
　→まだ青年だった小林秀雄が翻訳した『地獄の季節』について。<br />
<br />
＊本文中の価格は、表示のあるもの以外は、税抜き（本体）価格です。<br />
<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
■南陀楼綾繁のホンのメド　<br />
新刊、古書、マンガ、雑誌、ウェブサイト、書店、イベントの近事雑報<br />
-------------------------------------------------------------------<br />
★火星の庭で魚雷さんイベント<br />
<br />
「荻原魚雷、古本の森文学採集」7／17 （木）〜 8／18（月）<br />
<br />
『古本暮らし』（晶文社）の著者、荻原魚雷さんが古本の森をさまよい採集し<br />
た文学はどれも新鮮な読書の愉しみに満ちています。魚雷さんのブログ「文壇<br />
高円寺」に登場する文学についてのエッセイと実物の本を展示します。<br />
<br />
「文壇高円寺古書部」の出張販売あり。<br />
ご来場の方に「古本の森文学採集ノート」を差し上げます。（限定300部）<br />
<br />
【トーク＆ライブ】7 ／ 27（日）<br />
荻原魚雷さんと友人のミュージシャン・オグラさんが来店！<br />
18:00開場　18:15開演　20:30終了予定<br />
第一部「荻原魚雷トーク・古本の森文学採集」<br />
第二部「インチキ手廻しオルガン弾きオグラ・ライブ」<br />
前売券　当店にて発売中<br />
（定員35名）2500円・1ドリンク付<br />
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〒980-0014 仙台市青葉区本町1-14-30 ラポール錦町1F<br />
tel 022-716-5335 fax 022-716-5336<br />
営業時間：11時〜20時　(日・祝日は19時まで）<br />
定休日／毎週火曜・水曜<br />
http://www.kaseinoniwa.com<br />
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★田川律さんのドキュメンタリー映画が完成！<br />
　料理人、舞台監督、歩く人、そして唄うたい。「自分でもなんだかわからな<br />
い」という田川律さんを主人公にしたドキュメンタリー、伊勢真一監督<br />
《ゆめみたか〜愛は歌　田川律〜》が完成。音楽評論家として出発しながら、<br />
「評論はなんかえらそうやから嫌い、誰かと一緒につくるほうがいい」という<br />
田川さんの魅力が詰まったフィルムです。お寺の子だったからといって、やた<br />
らと墓地のシーンが多いのがなんだかおかしいです。<br />
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7月25日（金）　<br />
吉祥寺・武蔵野公会堂　19：00〜　<br />
問い合わせ：いせフィルム（03-3406-9455）<br />
※トークあり（田川律×伊勢真一監督）<br />
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7月27日（日）　<br />
江戸川区・小岩コミュニティホール　13：00〜/16：00〜<br />
問い合わせ：メイシネマ上映会（03-3659-0179）<br />
※トークあり（田川律×伊勢真一監督）<br />
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8月5日（火）　<br />
練馬区・大泉学園ゆめりあホール　19：00〜　<br />
問い合わせ：いせフィルム（03-3406-9455）　　　　　　<br />
※トークあり（田川律×伊勢真一監督）<br />
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8月24日（日）　<br />
大阪・阿倍野区民センター　大ホール　15：00〜<br />
「ヒューマンドキュメンタリー映画祭 阿倍野」<br />
※上映後、ライブあり（大塚まさじ×田川律）<br />
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9月10日（水）<br />
森の宮・大阪青少年会館プラットホーム　14：00〜/18‘30〜<br />
上映後、ライブあり（大塚まさじ×田川律）<br />
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この映画については<br />
http://www2.odn.ne.jp/ise-film/works/yumemitaka/yumemitaka.htm<br />
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★「本の家」で海ねこ＆旅猫イベント<br />
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「海ねこ＆旅猫〜絵本と雑貨の夏やすみ」<br />
期間：8月5日（火）〜9月15日（月・祝）<br />
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信州・高遠の「本の家」で、「古書 海ねこ」「旅猫雑貨店」両店の古本、<br />
雑貨などを展示販売します。<br />
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「古書　海ねこ」<br />
ネット専門古書店として開業してから５年。古書組合へも加盟し、各種<br />
展示会に参加するなど、着々と本格古書店へと進化中の人気店です。<br />
得意ジャンルの「絵本（日本、海外）」「児童書」「少年少女雑誌」から<br />
「70〜80年代女性誌」まで、女性店主ならではの視点で集められた本たちが、<br />
「本の家」の壁や棚を彩ってくれます。<br />
http://www.umi-neko.com/<br />
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「旅猫雑貨店」<br />
　東京都豊島区雑司が谷にある、和雑貨と古本のお店です。<br />
郷愁を誘うような雑貨から、お手玉、折り紙、ブックカバー、手ぬぐいまで扱<br 